日本美術応援団

赤瀬川 原平/山下 裕二【著】

日経ＢＰ（2000/02発売）

• サイズ A5判／ページ数 238p／高さ 21cm
• 商品コード 9784822241636
• NDC分類 702.1
• Cコード C0095

出版社内容情報

日本美術なんか興味ない。そんな日本のオトナとコドモに、日本美術のホントの魅力を教えよう。美術批評の若手第一人者山下裕二明治学院大学教授、そして説明無用、天才赤瀬川原平。この2人が「先生」「生徒」となり、日本国内を西へ東と旅をしつつ、大胆不敵、奇想天外の21世紀型日本美術鑑賞法を伝授します。読めばあなたも今日から「日本美術応援団」。


まえがき 日本美術を応援する　赤瀬川原平　
雪舟が神棚から下りてくる　雪舟等楊　
野心ぎらぎら、等伯がのし上がる　長谷川等伯　
道楽のリアリティ極まれり　伊藤若冲　
エゴン・シーレも参った写楽の“凄み”　東洲斎写楽　
北斎よ、その肺活量の大きさは何なんだ　葛飾北斎　
焼きたてクッキーとの対話　縄文、恐るべし！　縄文土器　
テツガクしない龍安寺　石庭の見方　龍安寺石庭　
光琳をガラスケースから解放せよ　尾形光琳　
ロマンを吹き飛ばす「乱暴力」　青木繁　
「死体」が主人公のインスタレーション　装飾古墳　
「素朴」や「異端」じゃくくれない　円空・木喰　
生半可じゃない真面目さ　円山応挙　
覚醒した蕭白を見よ　曾我蕭白　
ナマ乾きの油絵　高橋由一　
裕福な志願兵、パリに殉死　佐伯祐三　
応挙のメッセンジャー、南紀で絶好調　長沢蘆雪　
実は、内気なアヴァンギャルド　安井曾太郎　
番外編　手擦れニコン的根来の美　根来塗　
日本美術応援団［第一回特別ゼミ］こんなに面白いものをゲージュツ扱いしちゃ可哀
想だ　赤瀬川原平＋山下裕二＋南伸坊　
あとがき 歴史的に見ない快感～赤瀬川さんと日本美術との幸福な出会い～　山下裕二　
作品の索引
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内容説明

こう見れば日本美術が面白くなる！大胆不敵・奇想天外の新発見・新推理！雪舟＝長嶋説から安井曾太郎前衛説まで俊英の鬼才の２１世紀式日本美術鑑賞法。

目次

雪舟が神棚から降りてくる―雪舟
野心ぎらぎら、等伯がのし上がる―長谷川等伯
道楽のリアリティー極まれり―伊藤若冲
エゴン・シーレもまいった写楽の“凄み”―東洲斎写楽
北斎よ、その肺活量の大きさは何なんだ―葛飾北斎
焼きたてクッキーとの対話縄文、恐るべし―縄文土器
テツガクしない石庭の見方―龍安寺の石庭
光琳をガラスケースから解放せよ―尾形光琳
ロマンを吹き飛ばす「乱暴力」―青木繁
「死体」が主人公のインスタレーション―装飾古墳〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[さく]

クラフト・エヴィング商會の「ないもの、あります」に赤瀬川さんのエッセイが載っていて、どんな人か気になったので。美術館に行きたくなります。

2016/05/03

[そのじつ]

美術作品を権威主義的な見方から引き剥がそう！という試みに思った。（赤瀬川さんはそんな意図ないと思うが）赤瀬川さんが愛で、熱くなる雪舟や円空の話、理由なんかなくてとにかく好きだし、気持ちが揺さぶられるのだ、という感覚が伝わってきた。山下氏の話は美術の研究者として、赤瀬川さんの遊び満載な思考回路の交通整理をしている様子。ただ、権威主義に反発する心情を持ち出しすぎなのは、ご自身の立場が権威の側である事によって、感情的な負荷を負っている様を披露しているようで、ちょっと痛い。

2011/07/22

[おとしん]

お二人の狙いに見事にハマりました！『日曜美術館』が今まで以上に楽みになったし、美術館に足を運びたくもなりました。人が愉しむ姿はステキです…

2010/10/23

[akko]

そばが好きで胃腸が弱い著者（右）が一瞬の右翼と言って撮った学ラン写真。相変わらずとぼけてるな。でも中身はとてもいいし楽しい。お二人の間に入って美術鑑賞している気分。うん、楽しい。

2012/02/07

[邪馬台国]

彼らの対談で今まで興味のなかった画家への見方が変わった。

2010/10/29