新しいトヨタ生産方式「トータルTPS」

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  • サイズ A4判/ページ数 326p/高さ 28cm
  • 商品コード 9784822237301
  • Cコード C3034

出版社内容情報

トータルTPSの内容と進め方、そして改善の実施例を数多く掲載。海外工場での指導実績の成果も盛り込んだ実践書トヨタ生産方式(TPS)の本はごまんとある。だが、トヨタ自動車およびその関連会社が今現在、国内外で実施しているTPSについて、その内容を十分に解説しているものはない。その上、トヨタ系以外の会社がTPSを実践しようとすると失敗する、またはなかなか実現が難しい──。こうした課題を解決するために、筆者は最新のTPSを「トータルTPS」と名付け、日本はもちろん世界の国々でトータルTPSの講演や教育、工場への実践指導を行ってきた。具体的には、米国、ロシア、ドイツ、イタリア、トルコ、スリランカ、中国、韓国、マレーシア、ベトナムなどだ。トータルTPSは今、多くの国に普及し始めている。

本書には、トータルTPSの内容と進め方、そして改善の実施例を数多く掲載した。海外工場での指導実績の成果も盛り込んでいる。言うまでもなく、多くの海外企業では国内生産よりも海外生産の割合が増えている。そのため、海外工場で人を育て、自発的に改善を行ってより強い工場にしていくことは重要な課題となっている。そのニーズに、本書に掲載した海外工場へのトータルTPSの指導実績資料集は非常に役立つと自負している。

※本書は、「トヨタ流の教科書〔企業編〕?世界最強のものづくりの秘密」を基に、海外工場へのトータルTPSのコンサルティング事例の部分を大幅に加筆したものです。


【第1章 トータルTPSとは】
 1.1 従来のTPSの問題点
  1.1.1 企業の経営者・TPS改善推進者の方々が困っていること
  1.1.2 従来のTPS:実践の代表的な事例
  1.1.3 従来のTPSの問題点
 1.2 事例からの考察
  1.2.1 現場のやる気が起こらない原因
  1.2.2 どういう手順でTPSを始めるのか?
  1.2.3 工場の実態の見える化
  1.2.4 先行改善と間接部門の改善と最新TPS
 1.3 「トータルTPS」とは?
 1.4 トータルTPSの発展の経緯
  1.4.1 従来のTPS:トップダウン的な改善の手法
  1.4.2 従来のTPSからの転換…トータルTPSへ
 1.5 「トータルTPS」の効果
  1.5.1 製造部の業務の高度化
  1.5.2 トータルTPSの効果
 1.6 人と職場の活性化
  1.6.1 人と職場の活性化
  1.6.2 人の活性化の公式
  1.6.3 人と職場の活性化活動の公式
  1.6.4 TPSの英語表現

【第2章 トータルTPSの基礎】
 2.1 トヨタ生産方式の基本
 2.2 トータルTPSの基礎
  2.2.1 自働化→品質改善→自工程完結(トータルTPS)
  2.2.2 ジャスト・イン・タイム→リードタイムの短縮
  2.2.3 ムダ取り──工程改善→原価低減・原価管理
 2.3 納期・量の保証
  2.3.1 平準化生産
  2.3.2 小ロット生産
  2.3.3 かんばん方式
 2.4 工程削減
  2.4.1 標準作業
  2.4.2 ムダの削減
  2.4.3 改善の進め方
 2.5 品質の改善
  2.5.1 品質は工程で造り込む
  2.5.2 定位置停止方式
  2.5.3 工程能力
  2.5.4 ポカヨケ
  2.5.5 品質の合格工程つくり
  2.5.6 QCサークル活動
 2.6 安全・保全
  2.6.1 安全は全てに優先する
  2.6.2 設備保全
 2.7 働きがいのある職場づくり
  2.7.1 管理・監督者の役割
  2.7.2 多能工化
  2.7.3 創意工夫提案制度

【第3章 品質保証】
 3.1 品質保証の基本
 3.2 トヨタの品質保証
 3.3 自工程完結(JKK)による品質保証
  3.3.1 工程内の品質保証
  3.3.2 QM Matrix(QA Network)
  3.3.3 自完結工程?自工程完結
  3.3.4 QCMS
  3.3.5 先行品質保証
  3.3.6 人と職場の活性化による品質向上

【第4章 人と職場の活性化】
 4.1 総論
  4.1.1 トヨタの製造部の業務
  4.1.2 人と職場の活性化の目的とは?
  4.1.3 人と職場の活性化活動とは
  4.1.4 なぜ活性化活動は有効なのか
 4.2 人と職場の活性化活動(狭義)の具体例
  4.2.1 QCサークル活動
  4.2.2 多能工化・ジョブ・ローテーション
  4.2.3 創意工夫提案制度
  4.2.4 職場安全の確保
  4.2.5 設備保全
  4.2.6 歩合会議
  4.2.7 人材育成
  4.2.8 職場の整備
 4.3 改善活動──[1] 量産ラインの改善
  4.3.1 設備改善
  4.3.2 作業改善
  4.3.3 品質改善
  4.3.4 原価改善
 4.4 改善活動──[2]先行改善(Advanced Kaizen)
  4.4.1 SE活動
  4.4.2 生産準備活動
  4.4.3 製造準備活動
 4.5 なぜ活性化活動は有効か

【第5章 経営者・管理者の役割】
 5.1 人と職場の活性化の重要性
 5.2 見える化マネジメント
 5.3 経営者・管理者の役割
 5.4 トヨタの工場の管理・監督者の役割

【第6章 改善の大部屋方式】
 6.1 人と職場の活性化と大部屋方式
 6.2 見える化の重要性

【第7章 大部屋方式の改善の具体例】
 7.1 改善の大部屋方式(標準パターン)
 7.2 精米工場の事例
 7.3 自動車部品メーカーの事例
 7.4 中国の電子部品メーカーの事例
 7.5 ロシアの部品会社の事例

【第8章 世界の工場の評価「GBM」】
 8.1 トータルTPS的な工場の評価方法
 8.2 工場の評価表
 8.3 世界の工場の実態(現状のレベル)
 8.4 評価後の目指す方向

【第9章 先行改善】
 9.1 先行改善とは
 9.2 SE活動
 9.3 品質保証活動
 9.4 生産準備活動
 9.5 製造準備活動
 9.6 先行改善のまとめ

【第10章 トータルTPSから学ぶ管理・経営の改革】
 10.1 TMS〔(トヨタ&)トータル・マネジメント・システム〕
 10.2 間接部門における人と職場の活性化
 10.3 トータルTPSを発展・応用した管理・経営の改革
 10.4 未来の世界的な経営管理方式へ

【第11章 世界の工場へのトータルTPSの導入事例】
 11.1 中国のスマホ・タブレット工場 コンベヤ廃止で生産性を45%向上
  11.1.1 生産量で世界トップ3目指す
  11.1.2 コンベヤ廃止で生産性45%向上
 11.2 マレーシアの自動車用スプリング工場 生産性は2倍以上、設備停止は半減以下
 11.3 マレーシアの自動車用ホイール工場 改善活動で原因特定し不良を激減
 11.4 マレーシアのカーエアコン部品工場 段取り替えを16時間から82分に
 11.5 中国のエンジン工場 不良率7%強が0.02%に激減
  11.5.1 生産性と品質を両立、物流も効率化
  11.5.2 六つの視点で改善活動
 11.6 日本の建設資材メーカー 1億円の原価低減で倒産を回避
 11.7 ロシア自動車部品工場 生産性と品質に劇的変化、新工場も建設
  11.7.1 1人で200人は管理できない
  11.7.2 5Sでやる気を引き出す
  11.7.3 組の進化・発展
  11.7.4 不良撲滅で品質を改善
  11.7.5 組立工程の生産性の改善
  11.7.6 射出成形工程の段取り改善
  11.7.7 物流の改善
  11.7.8 劇的な生産性向上、顧客も広がり新工場を建設
 11.8 ロシアお菓子メーカー 原価低減、在庫削減、品質改善で目標を達成

堀切 俊雄[ホリキリ トシオ]

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