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カジノ産業の本質―社会経済的コストと可能性の分析

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  • サイズ A5判/ページ数 344p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784822236212
  • NDC分類 673.9
  • Cコード C3033

出版社内容情報

IR(カジノを含む統合型リゾート施設)ビジネスを経済の視点から解説!

カジノの光と影/IRビジネスを経済の視点から解説!

”1兆円産業”ともてはやされるカジノ産業。だが、ギャンブル依存症や犯罪増加、青少年への影響など負の部分も合わせ持つ。国や地方自治体にもたらす経済効果と、負担しなければならない社会的コストは見合うのか。気鋭の経済学者がカジノ産業先進国である米国の実例、統計データ、調査資料をもとに徹底分析。

IR(カジノを含む統合型リゾート施設)事業に参入意向を持つ地方自治体の担当者、関連企業の担当者にとって、多くの示唆と判断材料を与えてくれる、カジノ産業の本質を理解するうえでの、バイブル的存在である。

◆原書名:Casinonomics: The Socioeconomic Impacts of the Casino
◇著者:ダグラス・M・ウォーカー(Douglas M. Walker チャールストン大学教授)
◇監訳者:佐々木一彰(日本大学経済学部専任講師)、仁木一彦(有限責任監査法人トーマツ パートナー)
◇翻訳者:山田美明・田畑あや子・岡本由香子(株式会社リベル)

第1章 序
 1.1 商業カジノ産業の概要

◆第1部 商業カジノの経済的利点

第2章 カジノと経済成長
 2.1 わかりやすい経済成長モデル
 2.2 雇用・賃金の増加
 2.3 資本の流入
 2.4 税収の増加
 2.5 輸入代替
 2.6 “交易”の増加
 2.7 まとめ

第3章 ギャンブル、消費者行動、福利
 3.1 双方の利益になる取引
 3.2 消費者余剰と多様性の利益
 3.3 窮乏化成長の可能性
 3.4 まとめ

第4章 カジノと経済成長に関する誤解
 4.1 “既存産業のカニバリゼーション”
 4.2 “工場―レストラン”二分法
 4.3 移出ベース理論
 4.4 貨幣流入(重商主義)
 4.5 まとめ

第5章 カジノと経済成長の関係分析
 5.1 実証すべき問題
 5.2 グレンジャー因果性に関する一般向けの説明
 5.3 グレンジャー因果性とパネルデータ
 5.4 実証結果
 5.5 要点とまとめ

第6章 カジノと経済成長の関係を示す最新の証拠
 6.1 カジノと経済成長の関係―改訂版
 6.2 最新の証拠
 6.3 ハリケーン・カトリーナとメキシコ湾岸諸州のカジノ産業
 6.4 まとめ

第7章 カジノが州の税収に及ぼす影響
 7.1 導入
 7.2 先行研究の検討
 7.3 データとモデル
 7.4 結果
 7.5 要点とまとめ

第8章 第1部のまとめ
 8.1 以降の内容

◆第2部 病的ギャンブルと関連行動

第9章 カジノと飲酒運転による死亡事故
 9.1 導入
 9.2 背景と理論上の考察
 9.3 データと方法
 9.4 結果
 9.5 まとめ

第10章 ギャンブルと犯罪、大量飲酒、薬物使用、買春
 10.1 導入
 10.2 ギャンブル行動と犯罪の背景
 10.3 ギャンブル、飲酒、薬物使用、危険なセックスの背景
 10.4 データとモデル
 10.5 結果
 10.6 結論

第11章 ギャンブルと注意欠陥・多動性障害
 11.1 導入
 11.2 データ
 11.3 モデル
 11.4 結果
 11.5 考察とまとめ

第12章 第2部のまとめ

◆第3部 社会経済学的側面から見たギャンブルの負の影響

第13章 ギャンブルの社会的コスト
 13.1 本章の概略
 13.2 “社会的コスト”の経済学的定義
 13.3 社会的コストのモデルをつくる
 13.4 正当な社会的コスト
 13.5 不適切に社会的コストと定義されているもの
 13.6 まとめ

第14章 社会的コスト分析の問題
 14.1 導入
 14.2 社会的コストを評価する際の問題点
 14.3 社会的コストへの異なるアプローチ
 14.4 未確認、未測定の社会的コスト
 14.5 まとめ

第15章 ギャンブルは“非生産的な活動”か
 15.1 導入
 15.2 批判
 15.3 サムエルソンの経済書
 15.4 どうしてギャンブルはDUP活動ではないのか?
 15.5 DUPとレントシーキング
 15.6 まとめ

第16章 カジノと犯罪:論文の再検討
 16.1 導入
 16.2 理論上の背景
 16.3 測定の問題
 16.4 実証的証拠
 16.5 鍵となる2つの研究
 16.6 未解決の問題
 16.7 まとめ

第17章 カジノと商業用不動産
 17.1 背景
 17.2 カジノの営業状況と不動産価値
 17.3 データと研究方法
 17.4 結果
 17.5 まとめ

第18章 ギャンブル産業内の関係
 18.1 導入
 18.2 先行研究の検討
 18.3 データ
 18.4 モデルと結果
 18.5 政策について
 18.6 まとめ

第19章 第3部のまとめ

◆第4部 まとめ

第20章 過去と未来
 20.1 導入
 20.2 ギャンブル研究の歴史
 20.3 ギャンブル経済学の今後
 20.4 まとめ

付録(補論):ミクロ経済学入門
アメリカ合衆国主要部地図

内容説明

統合型リゾート施設(IR)の事業調査・参入を検討する自治体、企業の担当者の必読書。理論経済学の観点から米国のカジノ産業の数値データをもとに社会経済に与えるコストとベネフィットを鋭く分析・指摘する!

目次

第1部 商業カジノの経済的利点(カジノと経済成長;ギャンブル、消費者行動、福利;カジノと経済成長に関する誤解;カジノと経済成長の関係分析;カジノと経済成長の関係を示す最新の証拠;カジノが州の税収に及ぼす影響)
第2部 病的ギャンブルと関連行動(カジノと飲酒運転による死亡事故;ギャンブルと犯罪、大量飲酒、薬物使用、買春;ギャンブルと注意欠陥・多動性障害)
第3部 社会経済学的側面から見たギャンブルの負の影響(ギャンブルの社会的コスト;社会的コスト分析の問題;ギャンブルは“非生産的な活動”か;カジノと犯罪:論文の再検討;カジノと商業用不動産;ギャンブル産業内の関係)
第4部 まとめ(過去と未来)

著者等紹介

ウォーカー,ダグラス・M.[ウォーカー,ダグラスM.] [Walker,Douglas M.]
米国サウスカロライナ州のチャールストン大学経済学部教授。1998年、オーバーン大学で経済学博士号取得。2014年、ハーバード大学医学大学院精神医学研究科で客員教授を務める。カジノ産業界や研究機関のほか州政府やゲーム管理局、ゲーミング団体の委員会等でコンサルタントも務めた。カジノやギャンブルの社会経済的影響に関する世界トップクラスの専門家として2冊の著書、50以上の論文や共著がある。コンサルティング会社Casinonomics Consulting,LLCを経営

佐々木一彰[ササキカズアキ]
日本大学経済学部専任講師・大阪商業大学大学院特任准教授。博士(地域政策学)。米国・ネバダ州立大学カジノ上級管理者養成プログラム(EDP)修了

仁木一彦[ニキカズヒコ]
IRビジネス・リサーチグループリーダー/有限責任監査法人トーマツパートナーIRビジネスに係るプロジェクトの業務責任者を複数務め、IRビジネス参入を検討する企業だけでなく、国や地方自治体に対するサポートも手がける。IRビジネスに関係の深いエンタテインメント、メディア、不動産、ホテル、鉄道等でのコンサルティング業務経験を多数有する。コーポレートガバナンス、企業の社会的責任(CSR)等、企業の透明化・健全化に関する分野を専門とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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