学校蔵の特別授業―佐渡から考える島国ニッポンの未来

学校蔵の特別授業―佐渡から考える島国ニッポンの未来

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  • サイズ B6判/ページ数 207p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822235314
  • NDC分類 601.141
  • Cコード C0034

出版社内容情報

日本が抱える課題が集約している佐渡島で廃校を酒の仕込み蔵として再生させた学校蔵が、地域の新しい交流拠点として注目を集めている

酒蔵に生まれ変わった“日本一夕日がきれいな小学校”を舞台に3人の識者と考える地方のあり方

 2010年に廃校となった“日本で一番夕日がきれいな小学校”と謳われた西三川小学校。この廃校が2014年、酒造りの場、酒造りを学ぶ場、交流の場、そして環境の場として活用する「学校蔵」としてよみがえった。その活動の一環として「学校蔵の特別授業」と題したワークショップがある。島内外の人が学校蔵の教室に集まって、「佐渡から島国ニッポンの未来を考える」という取り組みだ。
 自然風土、文化、歴史ともに多様性に富み、海に囲まれているが故に独自の文化を形成してきた佐渡島は、人口減少、高齢化などの課題先進地であり、自然環境だけでなく、社会現象の面からも「日本の縮図」といえる。
 本書は、過去2回開催された「学校蔵の特別授業」で講義した藻谷浩介・日本総合研究所主席研究員、酒井穣・BOLBOP代表取締役CEO、玄田有史・東京大学社会科学研究所教授を迎え、紙面にて授業を再現した。「地方」をキーワードに、話は佐渡島から、日本の地方と都会、そして世界とのつながりへと広がっていく。また、人口の高齢化やIT(情報技術)の進化をはじめとする、これからの社会の激変と私たちはどう向き合って生きていけばいいのか。個人としてのあり方についてもヒントが得られる。

予習
写真に見る「学校蔵」と佐渡島

ホームルーム
なぜ私たちは「学校蔵」をつくったのか

カリキュラム
“日本の縮図”佐渡島から未来を考える

一時限 地方と経済
「子供基準」で行動すれば人も自然も豊かになっていく
 ―― 藻谷 浩介 日本総合研究所主席研究員

休み時間
藻谷浩介先生とのエピソード

二時限 地方と仕事
長期で見れば地方は絶対に勝つ 仕事のあり方が変わる近未来の生き方
 ―― 酒井 穣 BOLBOP代表取締役CEO

休み時間
酒井穣先生とのエピソード

三時限 地方と希望
地方に見いだす「希望」 手応えのある生き方を求めて
 ―― 玄田 有史 東京大学社会科学研究所教授

休み時間
玄田有史先生とのエピソード

レポート
「学校蔵」と佐渡島と私たちのこれから

あとがき

内容説明

酒蔵に生まれ変わった“日本一夕日がきれいな小学校”を舞台に3人の識者と考える地方のあり方。

目次

予習 写真に見る「学校蔵」と佐渡島
ホームルーム なぜ私たちは「学校蔵」をつくったのか
カリキュラム “日本の縮図”佐渡島から未来を考える
1時限 地方と経済 「子供基準」で行動すれば人も自然も豊かになっていく―藻谷浩介 日本総合研究所主席研究員
休み時間 藻谷浩介先生とのエピソード
2時限 地方と仕事 長期で見れば地方は絶対に勝つ 仕事のあり方が変わる近未来の生き方―酒井穣 BOLBOP代表取締役CEO
休み時間 酒井穣先生とのエピソード
3時限 地方と希望 地方に見いだす「希望」 手応えのある生き方を求めて―玄田有史 東京大学社会科学研究所教授
休み時間 玄田有史先生とのエピソード
レポート 「学校蔵」と佐渡島と私たちのこれから

著者等紹介

尾畑留美子[オバタルミコ]
尾畑酒造専務、五代目蔵元。佐渡島の真野町(現・佐渡市)で生まれる。慶應義塾大学法学部卒業後、日本ヘラルド映画に入社。1995年、酒蔵を継ぐために、佐渡島に戻る。米・水・人そして佐渡の4つの宝の和をもって醸す「四宝和醸」が酒造りのモットー。日本酒「真野鶴」は、「全国新酒鑑評会」金賞、「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」のSAKE部門ゴールドメダルをはじめ、数々の入賞を果たしている。日本酒造組合中央会需要開発委員のほか、総務省地域力創造アドバイザーをはじめとする官庁関連での委員経験も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ともブン

3
佐渡島の酒造のお話、だけにあらず。 地方と経済・仕事・希望。佐渡は小さな東京であり日本の縮図。危機感を持ち、幸福とは何かを考え、自分の足で立ち、この地とここに住むみんなの幸せを追求する生き方。そんな事を考えされられた。この本にあるのはしかしながら悲壮感ではなくて希望。生き生きと輝いている人たちが羨ましく見えた。2021/01/27

2
藻谷さんが好きなので読んでみた。地域活性化の取り組みで、酒井穣さんの「魅力発信型モデル」は長期的には「課題共有型モデル」に負けるのくだりにとても納得。そして、アクティブ・ラーニングに取り組む必然性も改めて実感した。2015/12/08

Koji Harasawa

1
観光まちづくりの研修前後に読み、相乗効果でめちゃめちゃ面白かった。酒を醸すことは人間関係をつくる作業と同じなんだ。やりたいことの方向性が固まった。2016/01/19

tabao_hrk

0
佐渡は尾畑酒造の取り組み。 田舎を課題先進地とする視点は定番のものだが、グローバルの中の田舎の可能性、都会の若手の生きづらさ、人生観にまで踏み込みかけている。 佐渡も訪問する機会を作りたい2017/11/23

0
藻谷浩介さんの「子どもは補助金に依存する必要がある。それは親の金でも公的援助でも同じ」という主張は考えさせられた。強引な論理ではあるが、社会で子どもを育てる意識を持たなければ、少子化解消なんて無理だという思いには同意する。別の本で谷本真由美さんも「補助金を出すと人は怠けるというが、怠けるから企業に補助金を出さないという人はいない」と書いていた。自己責任ばかりで疲弊する都会は、佐渡島のような「革新的な地方」に置いていかれるのかもしれない。2017/06/06

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