出版社内容情報
血液検査の結果と患者の病歴から、可能性の高い疾患を診断する方法が学べる書籍。◆ポケット版 血算データ早見表 付き血算と病歴から、可能性の高い疾患を診断する!
若手医師から寄せられる質問、疑問にも答えます。
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◆ポケット版カード◆ これだけは覚えておきたい 「血算データ早見表」付き
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日常診療に用いられる臨床検査のうち、最も頻度高い項目が「血算」です。
臨床医は、血算を始めとする臨床検査結果と症状・病歴から原因疾患を鑑別し、治療方針を決めます。血算の的確な読み解き方しだいで、疾患推定はスムーズになりますが、実際には血算の情報を十分に活かしきれていない医師は意外に少なくありません。血算から得られる所見を見落とし、診断や治療が遅れてしまうケースもあります。
本書では、血算結果と症状、病歴、他の検査所見を組み合わせ、総合的に診断する考え方をまとめました。見落とされやすい疾患や、治療が遅れてヒヤリとした実症例を示し、鑑別診断をする上で注目すべき血算の勘所を解説しています。
ケースとして取り上げるのは、実際に鑑別診断した事例、聖路加国際病院での教育カンファレンス事例です。臨床現場に即した内容になるよう、研修医と著者との対話を基に作成しています。
基礎編では、小球性貧血、大球性貧血、網赤血球増加、赤血球増加など、13テーマの症例を提示し、鑑別診断の方法を説明。応用編では、基礎編で得た知識を用いて、症状に応じた緊急度や重症度の評価の勘所を示しました。臨床に直結した鑑別診断のポイントが詰まった一冊です。
血液疾患に限らず、感染症、癌、膠原病、肝疾患、内分泌疾患、消化器疾患など、さまざまな疾患・病態の診断にも大きく関わる血算の読み解き方は、研修医、若手血液内科医をはじめ、全ての診療科の臨床医、検査技師に役立つ内容です。
はじめに
血算の基準値
Color Atlas
【基礎編】
1.小球性貧血
ケース1 その患者、本当に鉄欠乏性貧血?
ケース2 貧血があれば鉄剤処方でいい?
2.大球性貧血
ケース3 高度な大球性貧血で鑑別すべき疾患とは?
ケース4 胃切除の既往がある貧血患者、どう診断する?
3.網赤血球増加
ケース5 倦怠感と黄疸を訴える患者、どう対処する?
4.平均赤血球容積の変化
ケース6 進行する貧血には、当然輸血が必要?
コラム これって消化管出血!?
5.赤血球増加
ケース7 Htが55%以上の重篤な赤血球増加を見掛けたら
6.相対的赤血球増加
ケース8 赤血球増加で高血圧の高齢者にどう対処する?
コラム おもちゃのブーメラン
7.血小板減少
ケース9 健診で血小板減少を指摘された30歳男性
ケース10 全身状態は良好、血小板減少と黄疸の原因は?
8.血小板増加
ケース11 高血圧患者の血小板増加、鑑別のポイントは?
ケース12 健診で高度の血小板増加と白血球増加が発覚
コラム 初めての学会発表
9.白血球増加
ケース13 見逃しがちな慢性的な白血球増加
ケース14 慢性の白血球増加、いつ専門医に紹介する?
ケース15 白血球、赤血球、血小板、全ての値が異常だったら…
ケース16 自覚症状のない白血球増加と異常リンパ球
コラム 忘れられない一言
10.好酸球増加
ケース17 どう鑑別する? 異常所見は好酸球増加のみ
ケース18 下腿浮腫と好酸球増加の若い女性といえば?
11.汎血球増加
ケース19 白血球、赤血球、血小板が全て高値。どうする?
ケース20 白血球、血小板が増加した脾摘後の63歳男性
コラム どういう医者になりたいのか
12.白血球減少
ケース21 白血球減少、水様便と38℃の発熱が1週間継続
ケース22 倦怠感と白血球減少、貧血で疑うべき疾患とは?
13.汎血球減少
ケース23 微熱と食欲不振のある汎血球減少の72歳女性
ケース24 1週間続く発熱と肝脾腫のある24歳女性
コラム 自分自身の主治医になる
【応用編】
14.貧血
ケース25 貧血の緊急性はどう判断すればいい?
ケース26 覚えておくべき貧血の重症度の見極め方
ケース27 あなたが見逃しているかもしれない「貧血」とは?
15.血小板減少
ケース28 血小板減少の患者の緊急度、どう見定める?
ケース29 血小板減少で見落とされがちな疾患とは?
コラム 人の縁
16.白血球増加
ケース30 白血球増加で最も重症度の高い疾患といえば?
ケース31 慢性の白血球増加で見逃してはいけない疾患とは?
17.汎血球減少
ケース32 すぐに治療介入すべき汎血球減少とは?
ケース33 汎血球減少が特徴の見逃しやすい疾患とは?
コラム 大往生
参考文献
岡田 定[オカダ サダム]
内容説明
臨床所見と血算でピンと来る疾患がない―。そんなあなたは重大な疾患を見逃しているかも?押さえておくべき血算の値とは?病歴と血算から「反射的」に診断する!全ての研修医、プライマリ・ケア医に役立つ血算の読み解き方。
目次
基礎編(小球性貧血;大球性貧血;網赤血球増加;平均赤血球容積の変化;赤血球増加;相対的赤血球増加;血小板減少;血小板増加;白血球増加;好酸球増加;汎血球増加;白血球減少;汎血球減少)
応用編(貧血;血小板減少;白血球増加;汎血球減少)
著者等紹介
岡田定[オカダサダム]
聖路加国際病院(東京都中央区)人間ドック科部長。1981年大阪医科大学医学部卒業。聖路加国際病院で内科研修、昭和大学藤が丘病院血液内科を経て、1993年から聖路加国際病院血液内科。2007年に血液内科部長に着任。16年7月から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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