出版社内容情報
米国病院医学会の機関誌『Journal of Hospital Medicine』の好評連載を書籍にまとめたもの。
日本の医師の臨床推論能力を向上させる一助に
臨床推論能力を高めるためには、日常診療やカンファレンスはもちろん、臨床推論ケーススタディーから得られる知識が有益です。各ケースの病歴や身体所見、初期検査所見などを時系列に提示し、各時点での限られた臨床情報に基づいたエキスパート医師の推論内容がとても参考になります。
本書は、Journal of Hospital Medicine誌の好評連載「Clinical Care Conundrum」から、臨床推論レベルの高いケースを厳選。エキスパート医師の推論過程を共有できることから、診断上の推論スキルが高まります。最終診断がレアな疾患だとしても、推論者の思考過程にはコモンな疾患診断が含まれていますので、日常診療での推論能力向上に役立つのです。
診断エラーを減らすためのケーススタディー集として、診断学や臨床推論に関心がある全ての医師にお薦めします。
【主な内容】
1章 序論:病院医学における臨床診療の難解な症例について
2章 病院医療における診断の安全性を高める:「難解な症例」は有用か?
3章 難症例を解き明かす
4章 中年の危機
5章 情報を選び出して診断を下す
6章 発疹に対する性急な決定
7章 100年前の物語
8章 3度目の正直
9章 解かれた結び目
10章 遅くてもしないよりはまし
11章 既存の枠の中で考える
12章 もうたどり着いたか?
13章 際立った特徴
14章 好機を逃した結果
15章 見えてはいても、考えが至らない
16章 心臓の変化--気持ちを切り替えろ
17章 木を見て森を見ず
18章 骨の痛み
19章 除外診断
20章 リストを作って2回確認する
21章 ウェブの網で捕まえる:電子診断
22章 全ての情報を活用する
内容説明
本書は、Journal of Hospital Medicine誌の好評連載コラム「Clinical Care Conundrums」を翻訳したものです。オリジナルは米国の病院で活躍する総合診療医「ホスピタリスト」の養成を目的にした連載ですが、診断エラーを減らすための貴重なヒントを集めた症例集として、診断学や臨床推論に関心がある全ての医師にお勧めします。
目次
序論:病院医学における臨床診療の難解な症例について
病院医療における診断の安全性を高める:「難解な症例」は有用か?
難症例を解き明かす
中年の危機
情報を選び出して診断を下す
発疹に対する性急な決定
100年前の物語
3度目の正直
解かれた結び目
遅くてもしないよりはまし〔ほか〕