内容説明
片岡恭子は、合法の「運び屋」である。留学と放浪で培った語学力を生かし、世界のあらゆる企業の「急いで届けたい荷物」を飛行機に乗って手渡しで運ぶ仕事をしている。常に冷静な彼女であったが、日本で、海外で、何度も「死」に直面してきた。彼女はなぜ「旅」に出たのか―。
目次
第1話 運び屋の女
第2話 座敷犬の日々
第3話 精神の限界
第4話 アンデスで遭難(アルゼンチン)
第5話 ポトシでダークツーリズム(ボリビア)
第6話 アマゾンで食中毒(ペルー)
第7話 ギアナ高地で拘束(ベネズエラ)
第8話 失われた都市で盗難(コロンビア)
第9話 シキホール島で白魔術(フィリピン)
第10話 サンティアゴ巡礼路で贖罪(スペイン)
番外編 トラベルでトラブル
特別収録 対談 原作者・片岡恭子×臨床心理士・信田さよ子 栄光ある「ひとり」になる
著者等紹介
片岡恭子[カタオカキョウコ]
1968年京都府生まれ。同志社大学文学研究科修士課程修了。同大図書館司書として勤めた後、スペインのコンプルテンセ大学に留学。中南米を3年にわたって放浪。その後、偶然手にした職、ハンドキャリーが話題となり、テレビ、雑誌などさまざまなメディアに取り上げられ、旅にまつわる講演会も多数開催
小沢カオル[オザワカオル]
埼玉県出身。漫画家。突撃体験系レポートマンガの第一人者として、捨て身の取材作品には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホッパー
60
女性の海外一人旅エッセイコミック。そして名作。原作となった本よりも。テンポも情緒的な面もすごくよくまとまっている。現状の瑣末なこだわりを捨てて、何かを変えたくなる一冊。2023/01/01
ニッポニア
37
誰しもそれぞれの事情があって、それを感じさせず、あるいはその影響を深く受けて今を生きている。だから死ぬ気で旅をした。参考になるかどうか、わからないけれど、私はここにいて、生きている。火がつけば壮大なテーマのコミックエッセイになるんじゃないか。つまり映画化出来そうなんで、今のうちにチェックしとくといいかもしれない。2022/08/28
Yodo
18
生まれ変わったらこんな生き方もいいかも、というのは思ったが、やっぱり無理そう。あえて危険な場所に行っている訳ではないけど、日本以外は大半危険という。旅の途中で犯罪や国のクーデターなどに巻き込まれても生き残る人は残るのだろうが、ワシは死ぬ側。人も怖いけど自然も危険となどは、都会部だけに行っている訳ではなく生々しい。現地の普通の食べ物で途中一人だけ病気になっているし。そんな人が、旅でお金が稼げるまでに昇華してしまうという。ある時までは入院が必要な程メンタルを病んでいたというのに。感心はするが真似できない。2024/07/28
真朝
11
母親は私は毒親だと感じました。だからそれから離れた事は本当に正解だったと思います。それぞれの国のエピソードも凄くて、世界は広いなと思いました。私は平和ボケしている日本人なので真っ先に私も撃たれてしまいそうです。それでもその国にも良いところがありました。それはどこの国でも同じ事なのだと思います。旅って人を成長させる物のひとつだなとも思いました。面白かったです。2023/10/11
しろくま
11
合法の運び屋(バイク便ならぬ航空機便みたいな)の方の本。合わなかったら、家も国も出てもいい!人生、自分次第で変われるのだなと思いました。危険な経験も辛い経験もたくさんされているけれど、からっと話されているのが印象的でした。明るいけど、読んでいてちょっと辛いな…。2022/05/19