内容説明
いまから遠い未来、人類が月にくらすようになった時代、月の上には、すきとおる巨大なドームにおおわれたガラスの町がありました。そこには友だちのようなロボットがいたり、工場や農園があったり、背の高い草がはえていたり…そんなガラスの町で、人びとはどんなできごとにであい、なにを感じ、考えていたのでしょう。さえざえとさえわたる月光のような、ものがたり6話を収録。小学校高学年から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
杏子
24
40年前に書かれたとは、思えないほど今読んでも面白い。ソノシートとか、ちょっと懐かしい単語も出てくるが。月の上に作られたガラスのドーム都市でのお話。恋の話もあって、若い17,8歳の女性向けに書いたというのも納得する。今より、少し昔のSFメルヘン童話といった雰囲気。挿絵も、あっている。「アンドロイド・アキコ」「十二さいではいれる大学」など゚‥‥ロマンチックで、せつない短篇集。2014/07/18
ぴょこたん
21
読メさんの感想で読みたくなった本。まず題名に惹かれた。内容はなつかしい未来が描かれている。表紙もその雰囲気に合っている。今から50年も前に描かれているらしく、当時の社会現象であるラブ&ピースや受験戦争をモチーフにした作品もある。「アンドロイド・アキコ」と「月の花売りむすめ」が特によかった。2014/07/25
花林糖
18
(図書館本)1960年代に「奥様手帳」という雑誌に掲載された童話が元になっているので、少し古典的なSFが感じられそれもまた味があって良かった。「あくまのしっぱい」「アンドロイド・アキコ」が特にお気に入り。2020/03/15
こふみ
17
子どもの頃大好きだった古田足日さん。こういうお話しも書いていたんですね。2021/02/27
ほんわか・かめ
16
古田足日さんのSF物語。SFモノは人間の心が浮き彫りになるところがいいですね。元は17、18歳くらいのお嬢さん向けのお話だったらしく、恋の物語が多い印象。【アンドロイドアキコ】“女性”のアンドロイドを作るときに、女が身を引くというプログラムを組み込んだこと自体が過ちだった。死ぬことで相手を守るのではなく、生きて幸せになる道を選択することをプログラミングするべきだった、父親の後悔が重いです。人間でも文化や他者によって刷り込まれていることって沢山ありますよね。2022/11/19
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