内容説明
教育とは、その子の「潜在力」を正しい方向で具現化する取り組みの連鎖的蓄積である。教師に何ができるか?教育現場で子どもたちを鍛え・育ててきた著者による、多くの実践を元に築き上げた指導原理。
目次
第1章 “当たり前の事”をキチッとさせる
第2章 具体的行為像を持つ
第3章 指導原理
第4章 行為を「正す」
第5章 「力」を発揮させる
第6章 自身を鍛え・育てる
著者等紹介
深澤久[フカサワヒサシ]
1955年生まれ。1980年より教職につく。現在、高崎市の公立小学校教諭。1989年マル道(マルドウ)を立ち上げ、2001年1月1日から2008年12月31日まで「道徳教育改革集団」代表。教育サークル「深澤道場」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
き
47
本書を読んで、「当たり前の事」を徹底せず、楽な道に逃げている自分の実践の甘さを痛感した。「目指すべき具体的行動像を確定しないまま過ごしている教師は、自身の力量を自己評価する日常的システムを持たずに"教育ごっこ"をしているに過ぎない。」「目指すべき像を明確にし、自分の頭で考え、実践し、総括するーこの連続的蓄積を通して自らの【哲学】を形成せよ」という文が強く印象に残った。2021/06/20
かるー
3
多様性やその子の特性と言って教師自身が逃げていないか?ということを厳しく突きつけられた。こういう考えが昭和だとか古いとかいう方もいらっしゃるだろうけど、今まさに足りていないのはこういうところ。耳が痛いけど着実に乗り越えていきたい。2024/08/24
あべし
3
「全員に力をつける」。そういう心意気があるならば、「この子はおとなしい子だから、しょうがないよね」とはならないはずである。 どれだけ本気で子どもを伸ばそうとしているか。そのためにどんな声かけをしているのか。子どもを本気で理解する。持っている「力」を出し切らせる。この覚悟が、子どもに力をつけていくことにつながると思う。思考することをやめ、子どもに遠慮し、生ぬるい指導をしていては、もはや変化の激しい現代を逞しく生きていくことなど不可能。 『学び合い』の考えに通じるところがあり、掛け算した教育ができそう。2024/08/17
あべし
3
震えながら一気読み。 自分はなんて「甘っちょろい」んだ、と。自分はなんて「不勉強なんだ」と。ラインを引きまくりました。 全ては去年の夏に思った通りだ。 これまでの失敗は「自分の頭で考えてこなかったこと」にある。いつも問題があると答えを求めてばかりだった。だから、自分の行いが明確ではない。芯がブレる。指導が曖昧になる。結果、「甘っちょろい指導」「さじを投げた指導」となってしまっているのだ。 この冬休みに考えたことと数多くリンクする部分もあり、自分がこれからやっていこうとすることに間違いはなかった。2019/01/04
えぬ
2
深澤先生の哲学か詰まった本どういう子どもに育てていくのか子どもの具体的な行為までイメージできなくては、手立ても指導も考えられない。日々の実践で、試行錯誤あるのみ。2014/09/14