内容説明
佐藤一斎は、自身の生き様や学んできたことを箴言としてまとめあげた。人間の意志は脆い。だからこそ、やるべきことを明言することが重要なのだ。志によって進むべき道がはっきりすれば、自分の生き方に迷いや不安は消える。江戸末期の儒学者がつづった人生指南書。
目次
第1章 立志(君の志は何か;志が欲を制す ほか)
第2章 克己(己の欲に打ち克つには;心を奮い立たせる方法 ほか)
第3章 処世(生き方上手;素直だから生きていける ほか)
第4章 修学(人材育成の勘所;褒める、教えるの要諦 ほか)
第5章 修養(人間力の磨き方;他人の意見 ほか)
第6章 道徳(精神力の違い;聡明さの広がりと深み ほか)
補章 重職心得箇条
著者等紹介
前田信弘[マエダノブヒロ]
経営コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー。高校講師、専門学校教員を経て独立。長年、経営、会計、金融、マーケティングなど幅広くビジネス教育に取り組むとともに、さまざまなジャンルで執筆・コンサルティング活動を行う。あわせて歴史や古典などをビジネスに活かす研究にも取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かわうそ
16
江戸時代に活躍した佐藤一斎(1772〜1860)の書いた1133条の心得の中から、テーマごとに抜き出された195条が書かれた本。表紙の帯にある通り、幕末の名だたる名士たちから愛された(フェルメールが愛したかどうかは謎)内容ということで、書店でパッと見て気になったので購入した。150〜200年程前の思想だというのに、現代でも通じるものが多数ある。「時に耐えた」ということは本物なんだろうなと思う。さすがに真新しいことがあるわけではないのだが、自律自戒のために時々読み返したい一冊。しかしまあ昔の人は太く熱い…2015/08/01
かわうそ
14
あまり時間が経っていないけれど2度目の読了。対人関係において、あるべき教訓を身に付けておきたい。本書ともうひとつ「100の基本」は、覚えるというより実践して染み込ませ、自然に繰り返せるようになりたいものだ。どちらも当たり前のことを書いてあるが、それがどうして難しい。自分に足らないところが読むたびに露骨になって、なかなか苦いものであるが、うまく戒めとしていきたい。初読の時よりは「志」というか、チームと個人的な目標ができているので、それを念頭に置きながら読み進めると、より具体的な風景が見て取れ参考になった。2015/09/27
もも
9
吉田松陰、佐久間象山、西郷隆盛ら、日本を変えた方たちの礎となった佐藤一斎さんの教え。何度も読み返し肥やしにしたい。2016/08/16
放蕩長男
5
言志四録の要約、および時代背景や関連人物のコラム集です。お恥ずかしながら、私は言志四録を読んだこともなければ、存在も知りませんでした。原典を読もうかとも思いましたが、一先ず、超訳版から。西郷隆盛の言志録も、言志四録の抜粋集だということですから、まぁ、良いでしょう。2018/10/27
Hanna
3
教えてもらって私も読んでみた本。昔のリーダーが何度となく読んだ書は、今でも言われているものも多々あり。日本はよく恥の文化だとか謙虚を良しとする風潮を言われるが、その古くからの価値観もここに顕れているようだ。2024/03/22
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