内容説明
外国、それも英米に追いつけ、追い越せ、のシェイクスピア受容から、世界に向かって、日本独自のシェイクスピア受容を発言し、日本も主体的な世界のシェイクスピア受容に参加し、新たな、自分たちなりのシェイクスピアを創っていく時期が、既に来ているし、既に、現在、何人かの日本のシェイクスピア研究者が、それを実行している。現在は、むしろ、それを更に進展させるべき時期であろう。本著は、故に、既に何人かの研究者によってなされて来ている、そのような試みに、一つ付け加える試みに他ならない。
目次
蜷川・シェイクスピア・近松・坪内逍遙―日本におけるシェイクスピア受容の一視点
夏目漱石とシェイクスピア―『虞美人草』の問題点
太宰治とシェイクスピア―『新ハムレット』をめぐって
福田恒存とシェイクスピア―『明智光秀』を中心に
木下順二とシェイクスピア―『子午線の祀り』を中心に
山崎正和とシェイクスピア
福田・蜷川・野田英樹
2002年度日本のシェイクスピア・パーフォーマンス(軍服を着たクローディアス:出口典雄演出・太宰治作『新ハムレット』;のびのびと遊びましょう:無名塾公演『ウィンザーの陽気な女房たち』 ほか)
著者等紹介
水崎野里子[ミズサキノリコ]
1949年東京都生まれ。詩人、劇作家。早稲田大学大学院博士課程修了。駒沢大学講師。日本英文学会、日本シェイクスピア学会、日本文芸家協会会員。翻訳、論文、詩作多数
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