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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
moonanddai
7
図書館関係者の方と話をしていて紹介された本。本の取り扱いには、保存か利用かといった(それこそ)基本的な「思想」みたいなものがあるわけですが、ちょっとそれを横に置いておいて、驚いたこと…。それは本を修理すると寿命が縮むということです。本の強度の時間的な推移のグラフを見せられたのですが、当然それは右肩下がり。で、修理をすると一時的に強度が上がっても、それからの下がり方(傷み方)が、修理しなかった時より傾斜が大きく(早く)なってしまう…。人の手を入れるというのは、それだけ本にストレスを与えるんですね。2023/11/26
🍭
6
図書館本。本の修理についてのテキスト。修理の鉄則は可能な限り修理をしないこと。可塑性のある素材(和紙とでんぷんのり)を使うこと。使う場合は少量で済ませること。製本史や道具の変遷なども追うとより本がいかに文化的なものかがわかりそう。巻物のような形体の書物についても気になることはある。一般家庭でできるような水濡れの対策は知っておきたいからこの系列本のものを読みたいと思う。本の内容とは少し関係ないけど、和紙とでんぷんのりを使って補修された本は修理したとまるでわからなくて感動した。人生の破れも取り繕えればいいのに2023/06/21
K_13141
1
簡潔にまとまってて良い本でしたが、勤めている図書館では実現できそうにないなと思いました……忙しすぎて……保存の本はそれほどないんですが。2024/12/13
たくさん
1
まず資料の保存からで、日常生活するうえで私が死んでも保存して受け継ぎたい本はほぼ存在せず、デジタル資料や都度印刷すればいい程度の量のプライベートな要素の貴重なものしかなく、書物の保存となれば図書館の職員には必要な知識。修理に関して修理しないという選択の重要性から修理論に入るのは信用できる。また修理に置いての製本知識がそっくりそのまま使うべき重要知識というスタンスもかっこいい。文章が簡潔で伝えたいことが詰まっている。知識を得る読み物としてとても読みやすくいい本です。道理に沿ってる。2024/01/02