出版社内容情報
季刊誌SOWER(ソア)連載「人物と聖書」の単行本化。各方面で活躍した日本人がキリスト信徒であるなしに関わらず、聖書とどう向きあい、生き方にどのような影響を受けたか。それを日本キリスト教史の第一人者で、内村鑑三研究で知られる鈴木範久氏(立教大学名誉教授)が探りました。『学鐙』(1999年)に掲載された「鈴木大拙の聖書」も収録。
鈴木範久[スズキノリヒサ]
1935年生まれ。専攻: 宗教学、宗教史学。立教大学名誉教授。著書に『明治宗教思想の研究』(東京大学出版会1979)、『内村鑑三日録』全12巻(教文館1993-99)、『聖書の日本語』(岩波書店2009)など多数。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かおりんご
29
聖書は、昔の有識者にとって教養として大事だったのかな?と、読んでいて思いました。英語を勉強していると、やはりその国の文化や思想を形作っている宗教へと興味が向くわけで。一度は聖書を通読しなきゃと、気持ちを新たにしました。2018/01/21
Ayakankoku
13
様々な人が聖書を手に取っていたことがわかるが、全体に簡潔すぎて、物足りなさがあった。文豪たちにとって、聖書は離せないものなのだと分かった。2020/07/19
紫羊
9
ギュツラフ訳のヨハネ福音書の書き出しにグッときた。翻訳に協力した尾張出身の船乗り音吉のことも初めて知った。2021/06/28
gtn
7
各著名人が所蔵のバイブルに思い思いの書き込みをしており、趣を感じる。2018/03/18
なおこっか
6
信者か否かに関わらず、誰が聖書のどの版を所有し、どの部分に記していたか、という独特のアプローチ。札幌農学校二期生である内村鑑三と新渡戸稲造の聖書はクラーク博士が用意していたものだとか、明治期にまだ日本語訳の聖書が十分でなかったからだろう、新島襄を始めとする何人かは中国語の聖書を使用していた、といった話が面白い。川端が旧約に付箋していたのは、モーセの死からヨシュアの継承、ダビデの死とソロモンの継承、という父子の物語。芥川は旧新約のマタイ伝中心に朱線あり。2020/01/21
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