感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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4
歴史として画期的な書。福音書、旧約聖書は世界の成り立ちやそれを信じるものの集団の歴史を書いたが一度神が世界から離れたあとで神との関係において人類を代表する人間を書くというかなり知的な作業。使徒言行録、イエスの衣鉢をつぐものの歴史、手紙、イエスの意味について思考する神学書。そして問題のヨハネの黙地録と続く。とくに「ローマ信徒への手紙」は信仰義人説、三位一体の基盤を提示しており、また法、罪、死、恵みの考察はするどくなかなか読ませる。宗教改革等、歴史を動かした(動かしている)重要書籍。2016/03/28