内容説明
現状のCO2削減だけでいいのか?気候変動への適応を考えるべきか?人工的な「気候改変」は是か非か?環境、気候、都市、交通、生態系、通信、保険の専門家が各施策の特徴と経済合理性、世界の動向を解説。
目次
低炭素革命かジオエンジニアリングか
第1部 低炭素化と今後(IPCC第5次レポートの準備状況と地域気候変化予測;都市の低炭素化政策―環境モデル都市とCASBEE‐都市;交通システムは地球温暖化に適応できるか?;ティッピングポイントと損害保険;情報通信と気候変動)
第2部 温暖化への適応(気候変動への賢い適応;NGOからみた気候変動・地球温暖化への適応と緩和の重要性;適応費用評価に関する最近の動向;気候変動の生物多様性への影響と適応策)
第3部 気候改変(気候工学:実験ガイドラインに関する国際アシロマ会議報告)
著者等紹介
山本良一[ヤマモトリョウイチ]
1969年東京大学工学部卒。74年同大学院工学系研究科博士課程修了、工学博士。81年同助教授(工学部金属材料学科)、88年同先端科学技術研究センター教授、92年同生産技術研究所教授、2010年東京大学名誉教授。11年4月東京都市大学環境情報学部教授
高岡美佳[タカオカミカ]
1994年青山学院大学経営学部卒。99年東京大学経済学研究科経済史専攻博士課程修了。2002年立教大学経営学部経営学科助教授、07年同准教授、09年同教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nobu A
3
職場の図書館推薦コーナーで手に取った一冊。地球温暖化を巡る論争は絶えないが、その対応策が大きく別けて三つある。低炭素化、適応、そして気候改変。例えば、IT技術を使い、遠隔地を繋ぐビデオ会議等で無駄な資源を使わない試み、2008年に成立したイギリスの温暖化に関する削減対策や再生可能エネルギー拡大などの制度の気候変動法、エアロゾルを成層圏に撒く現実性等色々と紹介。何もしないで有事後、かかる甚大な費用と研究援助や技術支援を行い、地球規模の事前対策費用を秤にかけた答えは明らか。専門用語もちらほらでやや難解。2016/07/05