内容説明
日本将棋独特の持駒使用ルールや現行将棋の成立時期・過程などを、将棋博物館館長で、プロ九段でもある著者が、世界各地の将棋を参考に、豊富な文献資料、新出土駒の検証を通じて独自の視点から解き明かした注目の歴史書。
目次
第1章 原将棋
第2章 象棋
第3章 日本に到着
第4章 平安将棋
第5章 持駒使用
第6章 現行将棋
附論(室町期の流行;慣習としてのルール;将棋所と名人)
著者等紹介
木村義徳[キムラヨシノリ]
昭和10年5月2日、東京都生まれ。(故)木村義雄十四世名人の三男。早稲田大学在学中の31年に学生名人とアマ名人になる。34年、第10期九段戦に特別参加して健闘。同年、大学院在学中に三段で(故)加藤治郎名誉九段門。36年四段、41年五段、43年六段、45年七段、55年八段、平成12年4月九段。昭和39年、東西対抗勝継戦で6人抜き。第20期(54年度)王位戦でリーグ入り。将棋大賞は55年、第7回で殊勲賞、平成9年、第24回で東京将棋記者会賞受賞。3年3月引退。現在、関西将棋会館の将棋博物館館長
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感想・レビュー
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kinaba
0
上級者が増えた時のドロー多発解消という観点から、チェス様のゲームのルール発展と伝搬経路を考え、その過程の途中で持駒という発想を可能にする駒形が生まれていた結果日本将棋が持駒という方向に進化した、と考察する一冊。プロ九段の腕を用いて平安将棋のゲームとしての熟度を測る節が面白い。この論に乗っ取ると、現代将棋が発展して相入玉が普通になった頃に次の進化が生まれるのだろうか。2016/03/21
Seele
0
日本将棋の起源考察。概略を知りたかった程度なので、ボクは流し読み。伝来時期や現行の持ち駒使用の時期については、増川宏一氏の論と比較検討の必要あり。@稲城中央図書館2011/11/29
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