内容説明
本書は、万葉集、古今和歌集から近代までの和歌の中から百首を選び、四人の先生に百通りの書き方で作品にまとめていただいた。右ページに写真版で作品例、詩句、釈文、漢字の行草体を示した。左ページには一句に一つの古典の集字を示した。古典は代表的と思われる高野切古今集第一種、粘葉本和漢朗詠集、関戸本古今集、香紙切、藍紙本万葉集、元永本古今集の六つを選んだ。
目次
わたつみの豊旗雲に入日さし(天智天皇)
三輪山をしかも隠すか雲だにも(額田王)
春過ぎて夏来るらし白妙の(持統天皇)
わが背子を大和へ遣るとさ夜更けて(大伯皇女)
あしひきの山のしづくに妹待つと(大津皇子)
笹の葉はみ山もさやにさやげども(柿本人麿)
うつそみの人にあるわれや明日よりは(大伯皇女)
もののふの八十宇治川の網代木に(柿本人麿)
近江の海夕波千鳥汝が鳴けば(柿本人麿)
桜田へ鶴鳴き渡る年魚市潟(高市黒人)〔ほか〕