内容説明
米軍完全包囲の極寒の島から、五千二百人の日本兵を救出した木村昌福の生涯。太平洋戦史に残る快挙の真相!三船敏郎で映画化もされたキスカ島撤退作戦の全容と、作戦を成功させた指揮官の全貌を、今日的視点で描く。
目次
第1章 大人の風格
第2章 海軍士官
第3章 水雷屋
第4章 開戦
第5章 キスカ、アッツ占領
第6章 アッツ島玉砕
第7章 第八十一号作戦
第8章 第一次撤退作戦
第9章 第二次撤退作戦
第10章 敗戦
第11章 倚塩
著者等紹介
将口泰浩[ショウグチヤスヒロ]
1963(昭和38)年、福岡県出身。1989(平成元)年、産經新聞社入社。新潟支局、整理部、経済本部などを経て、現在、社会部編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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wearnotequal
5
松岡圭祐さんの8月15日に吹く風で印象に残り、少し前に大湊の北洋館を訪問しその偉業を再確認した木村昌福。指揮官の伝記を改めて読む。命を軽視し突撃一辺倒の先の大戦の中で、勇気ある撤退を完遂させた彼の冷静沈着な指導に改めて感銘をうけた。2020/10/12
mj
5
あの戦争では悲惨な部分がクローズアップされがち(事実だからしょうがないけど)だから、こういう話を読むととてもほっとする。木村少将、強運の持ち主。強運は、準備された人格に訪れるとも言えるか。2014/07/30
兵衛介
3
キスカ撤退と木村昌福についてはいろんな本が出ているが、何度読んでもこの話はいい。日本海軍にこの人がいて良かった。2010/01/16
そのげる
3
日本にも敵も含めて人命を大切にする指揮官がいたことに驚いた。対極にあるインパール作戦を計画し撤退を自らの名誉のために10万人を殺しで生き延びたダメダメ指揮官がいた。2009/11/15
rytryt
0
あとがきから抜粋ですが、読了感も同じです。さっと読めるので、おすすめ。部下を持つ管理職の方に。 いま、木村昌福の生涯を書き終えて、改めてこの男と知り合うことができて幸せだったと爽快 な気分に浸っている。2022/08/23