内容説明
2007‐10年の世界的金融危機を受け、大幅に増補改訂された第二版で、マクロ・ミクロ経済学上の重要な論点112項目を解説した、網羅的なポスト・ケインズ派経済理論への格好の手引書。
目次
新しい古典派経済学
新しい新古典派総合
亜流ケインズ主義
移行過程
移行経済
インフレーション
オーストリア経済学派
開発金融
開放系
科学技術と技術革新〔ほか〕
著者等紹介
小山庄三[コヤマショウゾウ]
エコノミスト。1937年生まれ。59年東京大学経済学部卒業。日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入行。69年米国ジョージ・ワシントン大学経済学修士課程修了。90年日本開発銀行設備投資研究所長、同行監事、富国生命ビル(株)顧問などを経て現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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好奇心の横断歩道を渡る!
2
ポスト・ケインズ派の中から、ウォーレン・モズラーの金融の知識を受け入れたグループが、現代貨幣理論を生み出した、という認識で正しいかな?MMTerは、MMTと共通の前提が多くて過去の遺産が蓄積されているポスト・ケインズ派を学ぶことに、そこそこメリットがあると思う。価格決定に関する理論・インフレの原因にコストプッシュ(特に賃金)を重視していること・社会制度及び金融規制が経済に大きく影響するという発想・過去が現在の状態の原因であり、現在の人の決断が未来を左右するという、歴史的時間の概念、など、学びは多いと思う2021/10/04
好奇心の横断歩道を渡る!
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監訳者のあとがきまで含めて、良い本だと思う。前から順番に読む本というよりも、一番気になるトピックを読んでみて、「以下の項目も見よ」の中から次に読む関連トピックを選ぶ、という読み方に適する本だと思う。どのトピックもある程度詳しい話をしているけど、あまり深追いはしないので、ラヴォアが書いた教科書「ポストケインズ派経済学入門」の次に読むのがよさそう。この本より詳しい話が知りたいなら、掘り下げたいトピックについての論文をあさる感じかな。自分は、SFCモデルを作るときの行動方程式の参考にするために読んだ2023/08/29