内容説明
小売市場の集中による大手スーパーチェーンとの取引拡大、EUの大規模青果農協にみる組織構造の変容、マーケティング戦略の選択等を解明。日本の農協がとるべき方向を示唆する。
目次
本書の視点と概要
第1部 EUの青果部門の需給構造および関連制度(EUにおける果実および野菜の需給構造;ヨーロッパにおける小売市場構造・環境;EUの共通農業市場制度における生産者組織;青果物の販売をめぐる競争と生産者組織の可能性;EUの果樹政策:スクール・フルーツ・スキーム―イタリアのSFSへの取り組み)
第2部 青果物のサプライチェーン構築と農協の組織再編(ドイツの野菜需給構造と青果農協の展開構造;オランダ青果農協にみるグローバル化・ハイブリッド化―グリーナリーとフレスキューを事例に;イタリアの青果農協にみる水平的・垂直的統合―エミリア・ロマーニャ地域におけるケーススタディ;農協の販売事業を補完する農協連合モデル―スペイン・バレンシア州のアネコープの事例;組織再編を進めるスペインの青果農協―アルメリアの野菜農協のケーススタディ)
第3部 EUにおける青果物ブランドの展開と農協の取り組み(地理的表示制を活かしたバリューチェーンの構築―スペインの「カランディナ農協」の示唆;産地ブランド展開をめぐる農協間競争と問題―イタリア北部のりんご産地を事例として;イタリアにおける有機食品市場とブランド戦略)
まとめと日本への示唆
著者等紹介
李哉〓[イジェヒョン]
鹿児島大学農学部准教授。1965年生まれ。東京大学大学院農学研究科(農業・資源経済学専攻)博士課程単位取得後退学、東京大学大学院農学研究科・助手を経て現職。博士(農学)(東京大学)
森嶋輝也[モリシマテルヤ]
国立研究開発法人農研機構九州沖縄農業研究センター作物開発利用研究領域6次産業化グループ長。1967年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程修了。北海道農業研究センター、中央農業研究センター勤務を経て現職。博士(農学)(千葉大学)
清野誠喜[キヨノセイキ]
新潟大学農学部教授。1965年生まれ。日本大学大学院農学研究科(農業経済学専攻)博士前期課程修了。日本大学助手、民間企業、秋田県農業試験場、宮城大学准教授を経て2010年より現職。博士(農学)(千葉大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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