内容説明
女性の多くが非正規労働に就く現在、なかでも母子世帯の半数以上が貧困状態にある。住生活を軸に実態に即した施策を提示。居住の視点から母子世帯問題に迫る。
目次
第1章 わが国の母子世帯のすがた
第2章 離婚と住まい
第3章 低質な住まいに依存する母子世帯
第4章 DV被害者の住宅問題
第5章 インタビューに見る母子世帯の居住貧困
第6章 父子世帯を取り巻く育児・住生活環境
終章 住生活を変える住まいとケアの一体的供給
著者等紹介
葛西リサ[クズニシリサ]
1975年生まれ。2007年神戸大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了(学術博士)。2007~08年神戸大学大学院工学研究科COE研究員。2008年~大阪市立大学都市研究プラザGCOE研究員。2011年~大阪体育大学非常勤講師(11年~健康福祉学部家族福祉論、NPO論、15年~教育学部家庭と社会)。2013~15年神戸女子大学家政学部非常勤講師(生活経営学、15年~生活福祉学、ライフスタイル論)。2013~15年財団法人高齢者住宅財団主任研究員。2017年4月~日本学術振興会特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Akihiro Nishio
25
我ながら良い習慣だと思うが、講演や研究報告会、仕事で関わる人に著書があれば読むようにしている。本書は、今日の研究報告会の演者のもの。母子世帯の貧困について、居住という視点からアプローチする。ホームレス界でも近年ハウジングファーストという考え方が入ってきて、居住環境が安定してはじめて就労やコミュニティへとの関わりが安定してくるのだと言われるようになったが、15年も前から母子世帯について、居住という視点から研究してきたというのが凄い。中でも、母子世帯向けのシェアハウスの取り組みは非常に興味深かった。2017/08/26
梅ちゃん
20
2017.06.21 著者が、中学生の時に担任をさせていただきました。本を出版したと伝え聞き、手に取りました。いろんな資料を集め整理して考察し、たくさんの方に会ってインタビューし、いろんな所に出かけて調査している彼女に頭が下がります。母子家庭、父子家庭の為にこれからも活躍してもらいたいです。2017/06/21
ripurou
3
居住の視点から母子世帯問題に迫る とある。様々なデータを元に、インタビューもふまえている本書。厳しい現状が住まいを元に提示されていた。2017/12/31