内容説明
進取に富み革新的な経営を行った人物や、これまであまり紹介されることがなかった古くからの家業を継承、発展させていった経営者を取り上げ、それぞれの特徴を平易に描く。
目次
ヤマサ醤油7代目店主・濱口梧陵―家業経営と社会貢献
萬三商店店主・10代・11代・12代小栗三郎―仏教思想に基づく家業継承と地域貢献
香蘭社創業者・8代深川栄左衛門―近代陶磁器業の創始と貿易発展
尼崎紡績第3代社長・福本元之助―経綸の人
倉敷紡績株式会社2代目社長・大原孫三郎―チャレンジと慈善のリーダー
三菱財閥4代目社長・岩崎小弥太―財閥の成長と解体とともに
ダイヤモンド社創業者・石山賢吉―経済ジャーナリストの雑誌経営
政財学界の架け橋・渋沢敬三―経営者における学術と実業の往来
株式会社ヤナセ創業者・梁瀬長太郎―クルマ社会の礎を築いた企業家
パイオニア株式会社創業者・松本望―徒手空拳からオーディオ産業のリーダーへ
北海道炭砿汽船株式会社社長・萩原吉太郎―石炭産業衰退の流れに抗って
富士通第9代社長・山本卓眞―しなやかで強い「信じて任せる」リーダーシップ
大関・長部文治郎の系譜―伝統を醸す
セーレンの経営革命・川田達男―繊維産業の「非常識」への挑戦
著者等紹介
井奥成彦[イオクシゲヒコ]
1957年生まれ。明治大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(史学)。慶應義塾大学文学部教授・慶應義塾福澤研究センター所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
0
「進取に富み革新的な経営を行った人物や、これまであまり紹介されることがなかった古くからの家業を継承、発展させていった経営者を取り上げ、それぞれの特徴を平易に描く」という謳い文句の本である。経営学者たちが、注目する経営者を選んで語るというオムニバス形式の仕立てになっている。学者の書く横書きの体裁の書物であり、小説のようなドラマティックなものではないが、経営者の業績だけではなく、趣味や人となりも記述しようという意図が見えて、面白く読める。取り上げられている14人の選定がバラバラなのも、これはこれで面白い。2017/06/28