出版社内容情報
戦後日本経済「高成長」の象徴である同計画の立案過程、構想の概要と帰結を中心に解説し、それを通して時代のアウトラインを描く。
内容説明
日本経済「高成長」の象徴。その立案過程、構想の概要と帰結を中心に解説し、時代のアウトラインを描く。
目次
1 所得倍増計画の立案
2 所得倍増計画の概要
3 計画の達成度
4 成長政策のもたらしたもの
資料篇 国民所得倍増計画(閣議決定本文)
付録
著者等紹介
武田晴人[タケダハルヒト]
1949年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、経済学博士(東京大学)。東京大学社会科学研究所助手、東京大学経済学部助教授を経て、東京大学大学院経済学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mealla0v0
8
高度経済成長を実現させたと通例理解されている「国民所得倍増計画」。だが、産業政策の多くは50年代を通じて整備されており、60年代に展開されたのは農業や中小企業といった立ち遅れた領域の格差問題の是正を目指す政策であった。本書は、戦中に統制経済を主導した岸内閣で制定された計画を池田内閣が実現したとする通説に対し、岸と池田は政策としては断絶しており、「国民所得倍増計画」は社会主義的な意味での計画ではなかったとする。むしろ、この計画を拠り所に各分野と結びついた政治家が利害を正当化する源泉としたものであったとする。2023/05/27
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