内容説明
労働・交通・通信・医療・戦争などにより人間生活が大きく変わった20世紀だったが、21世紀は3.11東日本大震災が引きがねとなって科学・技術依存からの脱却が始まった。
目次
第1章 「科学技術」を変革するための科学論―創発と批判的実在論
第2章 バイオテクノロジーと生政治の未来―生命科学/技術と現代社会のゆくえ
第3章 沖縄米軍駐留正当化の「技術」―一九六〇年代前半の労働運動における支配と介入の手法を中心に
第4章 通信技術の現状と未来をどう考えるか
第5章 技術革新と保育所
第6章 女性研究者過去・現在・未来
終章 二一世紀再考
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マウンテンゴリラ
1
科学技術に対する冷静な見方を求められるという点において、考えさせられる面があった。というのも、個人的に科学技術に対し不信感へとバランスを失いかけている自分自身を、もう一度冷静に見つめなをすべきかもしれないという点において。結局、科学技術というものは、自分にとっての価値という次元で語るには、あまりにも巨大になりすぎ、もはや後戻りできない域にまで来ているという事実を踏まえての捉え方をするしか無いのだろう。自分自身のためだけであれば、それに極力背を向けて生きて行くことも悪くないかもしれない。→(2)2016/06/13