内容説明
1980年代からの急激なグローバル化の進展がもたらした国際経済関係の不安定性と連続的な金融危機発生のメカニズムを解明し、国民経済、地域経済の再生を展望する。
目次
問題の所在と課題の設定
第1部 金融・経済危機と世界経済の動向(グローバル化と金融危機の三〇年;世界経済の編成原理はどう変わってきたか―国際金融機関の論争史;一国経済と国際経済のつながり―EUを中心に)
第2部 金融・経済危機と日本経済の対応(戦後最大の経済危機とマクロ経済政策;変貌する産業構造;日本農業の存続方策―「国際競争力」についての考察を中心に)
第3部 地域経済再生への展望(グローカル展開に活路を見出す大田区モノづくり産業;危機下の地域社会と再生の展望―浜松を事例に)
著者等紹介
伊藤正直[イトウマサナオ]
東京大学大学院経済学研究科教授。1948年生まれ。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、経済学博士
藤井史朗[フジイシロウ]
静岡大学情報学部教授。1951年生まれ。北海道大学大学院教育学研究科博士課程中退、教育学修士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マウンテンゴリラ
1
私自身の中で、最も知識が乏しく、また興味の薄い金融、経済の話である上、ある程度の基本知識が必要と思われる内容であった。想定内とは言え、21世紀への挑戦というシリーズ本の一巻として、もう少し一般書的な観点からのインパクトがあっても良かったのではないかと感じた。ただ、最終盤の大田区と浜松市の取組については、TVのドキュメンタリー番組のような解りやすさとビジョンの明確さがあったように思う。それにしても、企業規模の大小によらず、生き残りを図るためには、グローバル経済に積極的に関与して行く他ないのだろうか。→(2)2016/04/28