出版社内容情報
史料学とは古文書学や文書形式学などの伝統的学問から離れ歴史が
残したあらゆる痕跡を可能な限り自由に見てゆくものである。日英の
中世史料についてテーマごとに論じる。史料は何を語っているのか。
序 論 史料論の確立と国際比較への途
―熊本シンポジウムの意味― ……森本芳樹
第Ⅰ部 書状と権利証書
第1章 安堵状の形態と機能……近藤成一
第2章 チャーター、告知文書、そして手紙
―「征服」前のイングランドにおける文書史料―……アン・ウィリアムズ
第Ⅱ部 統治と文書
第3章 鎌倉幕府の成立・展開と武家文書……高橋一樹
第4章 自らに語る―1154年から1216年におけるイングランドの王国記録とアンジュ一朝諸王―
……スティーヴン・チャーチ
第Ⅲ部 生死の記憶と規範
第5章 生死の新規範―往生伝の成立―……上川通夫
第6章 死と記憶―アングロ・ノルマン・イングランドにおける『命の書』―……ウィリアム・エアード
第Ⅳ部 土地と調査
第7章 荘園土地台帳の内と外……春田直紀
第8章 他者に語る―ドゥームズデー審問― ……デイヴィッド・ロフ
第Ⅴ部 記録と文書庫
第9章 文書・帳簿群の分置システムの成立と展開―高野山金剛峯寺の場合―……山陰加春夫
第10章 カーチュラリーの世界―保管と記録― ……鶴島博和
終 論……村井章介
内容説明
近代文書形式学とナショナル・ヒストリーの呪縛をふりほどき、テキストのもつ可能性を追求した中世史料論待望の1冊。
目次
史料論の確立と国際比較への途―熊本シンポジウムの意味
第1部 書状と権利証書(安堵状の形態と機能;チャーター、告知文書、そして手紙―「征服」前のイングランドにおける文書史料)
第2部 統治と文書(鎌倉幕府の成立・展開と武家文書;自らに語る―1154年から1216年におけるイングランドの国王記録とアンジュー朝諸王)
第3部 生死の記憶と規範(生死の新規範―往生伝の成立;死と記憶―アングロ・ノルマン・イングランドにおける『命の書』)
第4部 土地と調査(荘園土地台帳の内と外;他者に語る―ドゥームズデー審問)
第5部 記録と文書庫(文書・帳簿群の分置システムの成立と展開―高野山金剛峯寺の場合;カーチュラリーの世界―保管と記録)
著者等紹介
鶴島博和[ツルシマヒロカズ]
熊本大学教育学部教授
春田直紀[ハルタナオキ]
熊本大学教育学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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