内容説明
「失われた15年」をどうみるか。金融不安定性と景気循環をめぐる本書の理論モデルは、1980年代~2000年代の日本経済の分析に多くの示唆を与える。
目次
第1部 非線形動学と金融不安定性の基本モデル(ミンスキー恐慌;動学的マクロ経済成長モデルにおける負債による企業の資金調達、安定性、循環 ほか)
第2部 貨幣と金融を含む非線形動学モデルにおける安定化政策(金融政策と財政政策の比較動学;ケインズ=グッドウィンの成長循環モデルにおける貨幣的安定化政策;「豊かな」動学システムにおける金融政策の定性的効果 ほか)
第3部 負債と金融不安定性の経験的証拠(企業の金融諸変数の比率の循環的変動とミンスキーの金融不安定性仮説;金融恐慌の諸理論;対外債務と成長の政治経済学―ペルーの事例)
著者等紹介
ゼムラー,ウィリー[ゼムラー,ウィリー][Semmler,Willi]
1976年ベルリン自由大学で経済学博士の学位を取得。現在ニュースクール大学(ニューヨーク)政治社会科学大学院およびビーレフェルト大学(ドイツ)経済学部教授
浅田統一郎[アサダトウイチロウ]
1954年愛知県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位習得満期退学。経済学博士(中央大学)。理論経済学専攻。駒澤大学助教授、中央大学助教授を経て、中央大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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