出版社内容情報
米国流グローバリゼーションの中、周辺諸国との摩擦・対立を強める日本ナショナリズム。
歴史的また東アジアからの視点をふまえ連帯の道を探る。
アジア諸国とどう向き合うのか。
第1部 日中韓ナショナリズムの相剋
日本の視点から ナショナリズムのゆがみをどのように克服するか 保阪正康
韓国の視点から 過去生産のナショナリズム 玄武岩
中国の視点から 「国恥」と観光 高媛
コメント 日本ナショナリズムの時代状況 豊下楢彦
第2部 戦時・戦後の日本とアジア
報告1 戦時期の「大東亜経済建設」構想 安達宏昭
報告2 アジア主義の逆説 クォンヨンソク
コメント 経済過程論と政治過程論 伊藤正直
第3部 戦後日本のナショナリズムをめぐる諸問題
原爆被害と戦後日本のナショナリズム 川口悠子
対日講和条約直後における戦犯釈放問題 佐治暁人
内容説明
米国流グローバリゼーションの中、周辺諸国との摩擦・対立を強める日本ナショナリズム。歴史的また東アジアからの視点をふまえ連帯の道を探る。アジア諸国とどう向き合うのか。本書は、二〇〇五年一二月、一橋大学で開催された、同時代史学会第四回大会における「パネルディスカッション」と「個別研究報告」を中心に、その記録を編集したものである。
目次
第1部 日中韓ナショナリズムの相剋―パネルディスカッション(日本の視点から・ナショナリズムの歪みをどのように克服するか;韓国の視点から・過去清算のナショナリズム―民主化後の韓国のイデオロギー対立;中国の視点から 「国恥」と観光―旅順の歴史景観と戦争記憶の商品化 ほか)
第2部 戦時・戦後の日本とアジア(戦時期の「大東亜経済建設」構想;「大東亜建設審議会」を中心に;アジア主義の逆説―岸の「アジア外交」と「歴史の論理」;経済過程論と政治過程論 ほか)
第3部 戦後日本のナショナリズムをめぐる諸問題(原爆被害と戦後日本のナショナリズム―「周縁化された被爆者」を通して;対日講和条約直後における戦犯釈放問題)