出版社内容情報
哲学者はなぜかくも政治に惹かれるのか。ハイデガーやアーレント、ベンヤミン、フーコー、デリダら現代思想のスターたちの〈失敗〉から解き明かすユニークな政治哲学入門。
第1章 マルティン・ハイデガー、ハンナ・アーレント、カール・ヤスパース
第2章 カール・シュミット
第3章 ヴァルター・ベンヤミン
第4章 アレクサンドル・コジェーヴ
第5章 ミシェル・フーコー
第6章 ジャック・デリダ
終 章 シュラクサイの誘惑
内容説明
哲学者はなぜかくも政治に惹かれるのか。ハイデガーやアーレント、ベンヤミン、フーコー、デリダら、現代思想のスターたちの「失敗」から解き明かす、ユニークな政治哲学入門。
目次
第1章 マルティン・ハイデガー、ハンナ・アーレント、カール・ヤスパース
第2章 カール・シュミット
第3章 ヴァルター・ベンヤミン
第4章 アレクサンドル・コジェーヴ
第5章 ミシェル・フーコー
第6章 ジャック・デリダ
終章 シュラクサイの誘惑
著者等紹介
佐藤貴史[サトウタカシ]
1976年生まれ。聖学院大学大学院アメリカ・ヨーロッパ文化学研究科博士後期課程在籍
高田宏史[タカダヒロフミ]
1978年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程在籍
中金聡[ナカガネサトシ]
1961年生まれ。国士舘大学政経学部教授(政治理論・政治哲学)。博士(政治学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Bevel
9
「シュラクサイの誘惑」とは、20世紀大陸思想が陥った親僭主政的な態度のこと。ロールズ以降の華々しい展開を横目に見ながら行われた診断は基本的には間違ってないと思う。一面的だとは思うけど、ベンヤミンやフーコーに対する嫌味な議論はどこか溜飲を下げもするという感じ。ベンヤミン、コジェーヴ、デリダの章が面白くて、特にコジェーヴは、オンフレの分厚い伝記を踏まえて、ソロヴィヨフやレオ・シュトラウスとの比較のうちに位置付ける話で、なかなかここまで簡潔に取り上げてくれる類書がないと感じる。2024/02/11
Uzundk
4
政治と哲学、曰く本質的に矛盾し合う2つの要素について。 大変に興味深い内容、現代の哲学者達の思想を著作では無く彼らの生き様も通じて明らかにする試みは大変面白い。しかし、それらと彼らの思想についてを、それらがなぜ今考察されているのかというところまで繋げて考えられるほどの知識を私が持たないため、中身について語れることがない。 進学、政治、哲学に興味があれば一度手に取ってみて欲しい。2015/05/27
八八
2
プラトンは、シュラクサイの独裁者であるディオニュシオス2世に対し哲人王と成さしめるべく、哲学を説くために三度訪れ、そして、失敗したという。著者のマーク・リラは、20世紀の哲学者が、どのように政治の世界に無謀にも首を突っ込み、そして、自らも絡み取られしまったのかをユーモラスに取り上げる。ハイデガーとアーレント、そしてヤスパースの三者関係から、ベンヤミン、フーコー、デリダを対象にして、近代の僭主政治と哲学について述べる。本著は、哲学者や知識人が、政治に対して、どのように振る舞えば良いのかを教えてくれる。2025/04/21
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