内容説明
群馬県は交通機関別旅客輸送分担率で自家用車が90%を占める車王国である。そのため、バスをはじめとする公共交通機関の衰退が著しく、様々な理由で自家用車を運転できない人にとっては移動の自由を奪われかねない状況になりつつある。そうした事態を回避するため、各自治体は公共交通事業者に補助金を出したり、自前で代替バスを運行するなど対応に苦慮している。本書はそうした実態とあるべき交通環境の姿を示し、それに向かっての解決策など新たな地域政策の提言を目的とする。
目次
序章 自動車社会の問題点と公共交通の必要性
第1章 公共交通を軸とした21世紀の都市デザイン―公共施設の駅周辺配置による鉄道交通と地域の活性化
第2章 公共交通の変遷と地域構造との関係―高崎都市圏を中心として
第3章 群馬県における乗合バス縮小期にみる諸問題の考察―主として東武バスの事例をとおして
第4章 中心市街地活性化と交通・交流条件の整備―高崎市の事例を中心に
第5章 富岡市における新しい交通まちづくり構想―「パークアンドセル」方式による交通体系の提案
第6章 高崎市民の意識と公共交通―「市民の声」と「ぐるりん」そして「3つの提言」
第7章 財政からみた公共交通
第8章 路面電車の再評価とまちづくり―地方都市におけるLRT導入への視点
第9章 公共交通体系の再構築と新しい都市圏の構築―鉄道とバスの連携を軸に
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- 和書
- 癒しと助けを求める祈り