内容説明
本書では、金融危機をめぐる制度と政策と市場の交錯を、国際比較の視点も含みつつ歴史的に検討し、危機の克服とシステム革新がどのように図られてきたかを提示する。
目次
第1章 金融制度の形成と銀行条例・貯蓄銀行条例
第2章 日露戦後恐慌と公債政策
第3章 戦前期における金融危機とインターバンク市場の変貌
第4章 金融危機と公的資金導入―1920年代の金融危機への対応
第5章 1927年銀行法から戦後金融制度改革へ
第6章 日本銀行の銀行統合構想―1940~45年
第7章 1930年代におけるイギリス労働党の「金融改革」構想とロンドン金融市場
第8章 第二次大戦後のフランスにおける貯蓄対策と貯蓄観―全国貯蓄運動と繰延信用会社
第9章 1965年の証券危機―封じられた「金融危機」の構図
第10章 戦後アメリカにおける決済システムと資産選択運動
第11章 1990年代の金融システム危機―国際比較からの論点提示