内容説明
理論的国民経済学は経済的行為にたいする実際的提案を取り扱うものではなく、人間が欲望満足に向けて先慮的行為を展開するにあたってその基礎となる諸条件を取り扱うものである。本書では、人間の経済的行動の結果を制約し、人間の意思から完全に独立した現象の合法則性を対象としている。取り扱われた、国民経済学の一般的な諸理論を包摂する領域は、その少なからぬ部分をドイツ国民経済学の最近の発展に負っており、本書で試みられた国民経済学の最高諸原理の改革は、ドイツ的篤学心の産み出した予備業績を基礎として行われたものである。
目次
第1章 財の一般理論
第2章 経済と経済財
第3章 価値の理論
第4章 交換の理論
第5章 価格の理論
第6章 使用価値と交換価値
第7章 商品の理論
第8章 貨幣の理論