内容説明
複雑な経済の動態を分析するためには伝統的な線形モデルでは役不足であり、非線形動学モデルの研究が必要不可欠となる。本書は、非線形モデルがいかに豊かなダイナミクスを生み出すかを、経済学における分析例を中心として体系的にまとめた数少ない概説書である。数学的な解説はもちろんのこと、方法論や実証研究にまつわる話題も網羅されており、非線形経済動学、延いてはカオス経済動学に対する総合的な理解を提供してくれる。
目次
第1章 経済動学、線形性、古典力学的世界観
第2章 非線形性と経済動学
第3章 分岐理論と経済動学
第4章 離散時間経済モデルにおけるカオス動学
第5章 連続時間経済モデルにおけるカオス動学
第6章 数値分析手法
第7章 カタストロフィー理論と経済動学
著者等紹介
ローレンツ,ハンス・ヴァルター[Lorenz,HansWalter]
1951年ドイツ生まれ。1977年にゲッティンゲン大学経済学部を卒業、1982年同大学大学院博士課程を修了、経済学博士号を授与される。1982-83年米国カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、1986年米国南カリフォルニア大学客員研究員を経て、1991年に大学教員資格を取得、1994年よりフリードリッヒ・シラー大学経済学部教授
小野崎保[オノザキタモツ]
旭川大学経済学部助教授。1957年東京生まれ。1981年慶応義塾大学経済学部経済学科卒。1986年慶応義塾大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。(財)日本エネルギー経済研究所研究員を経て、1991年より現職。1996-98年米国UniversityofSouthernCalifornia客員研究員
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