目次
序論(何が問われるべきか;マルクス主義と方法論)
第1部 民主主義ならびに社会主義の正当化(民主主義の程度論的アプローチ;民主主義の正当化;資本主義、社会主義、平等;社会主義の正当化)
第2部 自由民主主義の再生(自由民主主義;自由民主主義の置換)
第3部 理論的諸問題の実践的解決(階級還元論;虚偽意識)
結論(民主的社会主義の政治)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デンプシー
1
時代の変化もあるせいか、著者と自分の間で資本主義と(経済面での)社会主義の射程範囲にギャップがあるように感じた。今日の資本主義は再分配の強化等で幾分、本書の「社会主義」に接近しており、本書の議論ほどには両者の違いが見えづらくなっている(資本主義の延命措置と言えよう)。政治面での社会主義については、抽象的な話が多く議論があまり理解できなかった。ただその中でもラクラウとムフの議論は「ありがちな啓蒙」に走らないという点で実行可能性があると思うし、最近だとコービン時代の英国労働党で近い運動が見られた記憶がある。2022/11/03