内容説明
絶望的な状況にあっても、旧約聖書の民はなお信仰の記憶と希望にすがって臆することなく慈しみと憐れみの神に心を注ぎ出した。今、知的抑制に支配され、痩せ細った現代人と教会共同体の祈りに、神に呼びかけて生きる豊かさを語る。
目次
アブラハム―創世紀18章22‐33節
モーセ―民数記14章13‐23節
ハンナ―サムエル記上2章1‐10節
ダビデ―サムエル記下7章18‐29節
ソロモン―列王記上3章5‐15節
ヨナ―ヨナ書2章2‐9節
エレミヤ―エレミヤ書32章16‐25節
ヒゼキヤ―列王記下19章15‐19節
エズラ―エズラ記9章6‐15節
ネヘミヤ―ネヘミヤ記1章4‐11節
ダニエル―ダニエル書9章3‐19節
ヨブ―ヨブ記42章1‐6節
著者等紹介
福嶋裕子[フクシマユウコ]
熊本大学文学部哲学科卒業、東京神学大学博士課程前期修了、ボストン大学神学部(Master of Sacred Theology)修了、ハーバード大学神学部(Doctor of Theology)修了(専門:新約聖書と初期キリスト教の諸起源)。2003‐2007年、日本聖書協会翻訳部主事補として勤務。2007年より、青山学院大学宗教主任・理工学部准教授。日本基督教団西片町教会協力牧師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ころりん
2
ブルッゲマン、すごすぎる。 旧約の12人の祈りを丁寧かつ縦横無尽に釈義しながら、それを「模範」としてしまう前に、そこにある矛盾・欺瞞・突っ込みどころを容赦なく指摘する。 何より、「全知全能の神への祈願」でなく「人格的な神との対等な対話」が聖書の祈りだと突き付けられる。 ソロモンの「知恵を求める祈り」は、「聞き分ける心」を自ら失う事によって、反故になった。 「栄華を極めたソロモン」も、消費文化の僕らも、神にも他者にも聴く力を失い、愚かになっていく。 聖書を全体像で読むときに、個々のエピソードが光って来る!
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