内容説明
人種を超え、国を超え、多くの人々を動かしたキング牧師。なぜ彼の説教・演説は歴史を変えることができたのか?思想背景、演説技法とその効果を膨大な一次資料から分析する。
目次
1 準備期間(生育環境;言葉への実習期間;デクスター街教会と「自由の夜明け」)
2 実演活動(彼が継承したもの―伝承の構成単位;話し方の戦略;一体化から怒りへ ほか)
3 神学とそれを超えるもの(聖書の鏡に照らして;エベネザー教会の福音;「自由の福音」を担って―大衆集会)
著者等紹介
梶原壽[カジワラヒサシ]
1932年山梨県生まれ。名古屋学院大学学長、理事長を歴任。現在同大学名誉教授。同時に日本M.L.キング研究会幹事。社会法人「愛知いのちの電話協会」評議員を経、現在、養成委員メンバー。2010年瑞宝中綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
89
説教者としてのキング牧師のあり方が凝縮されていました。アメリカを動かすほどの言葉を伝え、非暴力に訴えたキング牧師。その姿の本質に触れたことにより、単なる黒人牧師としてキリストの言葉を伝え続けただけではないことがわかります。今まで表面的な活動しか知らず、そこに込められた想いは考えたこともなかったので、このような本を読む機会が与えられたことは幸いのほかありません。たった1人の力は小さなものだったのかもしれませんが、その言葉は徐々にアメリカ全土に広まる大きな力へと変化していくのが印象的でした。2016/11/23