内容説明
現代を生きるわたしたちが直面する「危機」。それを照らし出し、わたしたちに聖霊を働かせしむる「霊性」。危機とその拓きの展望を、聖書や神学、人間論などから考究する。
目次
第1部 現代の虚無(食の危機と霊性;環境の危機とキリスト教の霊性;人間の危機と科学)
第2部 聖書の照らしのもとに(旧約聖書における光と闇―創世紀の物語から危機の霊性を考える;預言者たちがとらえた危機 雨宮慧;新約聖書における「危機」―イエスとパウロの場合;「善きサマリア人」の譬えの地平―今日にどんな出会いの地平を披きうるのか)
第3部 神学と危機(信仰の危機、神学の危機?―神学の系譜から考える;「ただ自分が受け入れられたという事実を受け取れ」―パウル・ディリッヒにおける危機と霊性;“sentire cum Ecclesia”―現代におけるイグナチオ・デ・ロヨラの教会性とは?)
第4部 霊性の甦り(応答する人間―危機を貫く望みと回心はらわた的な愛の霊性―愛情に満ちた学問を求めて;「暗夜」を照らす炎―マザー・テレサ、リジューの聖テレーズ、十字架の聖ヨハネ)
第5部 シンポジウム「危機とその彼方への予感」
著者等紹介
宮本久雄[ミヤモトヒサオ]
1945年新潟県生まれ。東京大学卒業、同大学院修士課程修了。パリ第4大学等を修了。東京大学大学院総合文化研究科教授を経て、上智大学神学部教授(専攻:聖書思想、教父神学、哲学)
武田なほみ[タケダナホミ]
1964年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業、シアトル大学大学院修士課程およびアイダホ大学大学院博士課程修了(専攻:成人発達心理学、生涯教育学)。その後、上智大学大学院にて神学研究、同博士前期課程修了。現在、上智大学神学部准教授(専攻:信仰と発達、キリスト教教育)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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