感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
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著者の小栗献氏は、教団の牧師であり、讃美歌委員を務める。かつて、ケルン・ボン日本語教会牧師として赴任。その間にドイツ各地のコラールの故郷を訪ね、『礼拝と音楽』に連載。本書はそれをまとめて再編集したもの。巻頭はもちろん「神はわが砦」のルター。以下、フスとボヘミア兄弟団、フィリップ・ニコライ、マルティン・リンカルト、パウル・ゲルハルトなど13人のドイツの讃美歌作者の軌跡を追ってゆく。今までなにげなく歌っていた讃美歌も、それぞれに来歴のあることがわかり、理解が大いに深まったように思う。2024/10/19
Yuko Miura
1
素晴らしかったです。作者の小栗先生に感謝です。今まで、コラールの作曲家の名前はそれなりに見ていましたが、作詞者に関心がありませんでした。この本を読んで、作詞者にとても親近感が持てるようになりました。もう一度、知識を整理しながら、読み直したいと思います。 それにしても、コラールは初期はカトリックとプロテスタントの争いから、その後は敬虔主義とルター派正統主義の相違の中から生まれ、ヘルンフートのエキュメニカルな運動につながっていく。その後ろにずっとペストなど命の危機がある。その中で、今も歌い継がれるたくさんの、2013/02/13
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