内容説明
今日のヨーロッパおよび日本の文脈を視野にすえつつ、マタイが語る山上の説教の持つ意味、イエスの死の意味、そして受難物語の意味などを語る。第一流の研究者が、日本の聴衆を前に語った「マタイのイエス」。山上の説教が語る黄金律という理性的な要求とイエスのラディカルな要求は相容れるのか?神の愛には境界があるのか?イエスの死は特別な事柄ではないのか?受難物語は悪意に満ちた反ユダヤ的な作り話なのか?…etc.
目次
1 山上の説教と政治
2 インマヌエルのテキスト?―マタイ二五・三一‐四六についての説教
3 イエスの死
4 今日のヨーロッパにとってのマタイ受難物語の意義
5 影響史的解釈学と聖書の教会的解釈
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