内容説明
ブルトマンに先行する新約聖書の文献批判的研究、宗教史的研究、伝承史的研究を十分に踏まえ、新約聖書の中心的な信仰的メッセージを現代人に向かってどのように解釈し提示できるかという解釈学的な課題を、ヨハネの福音書に絞る形で統合する。ブルトマン以後の研究は、この注解書の水源から多様に分岐していく支流であり、本書は聖書学の巨大な「分水嶺」となった。
目次
A 第2‐12章 世に対する「栄光」δ´οξαの啓示(啓示者との出会い;「審き」κρ´ισιζとしての啓示;世との戦いにおける啓示者;世に対する啓示者のひそかな勝利)
B 第13‐20章 教会に対する「栄光」δ´οξαの啓示(啓示者の訣別;受難と復活日)
著者等紹介
杉原助[スギハラタスク]
1927年、岡山県津山市に生まれる。1952年、日本基督教神学専門学校卒業。日本基督教団長府教会、岩国東教会、広島南部教会、安行教会の牧師を歴任
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感想・レビュー
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いとう・しんご singoito2
5
再読です。自分用にメモを作りましたのでお暇な方はどうぞ。 https://parceque.seesaa.net/article/503513239.html 項番1は長いわりに詰まんないので、項番2,3をお読みいただければと思います。2024/06/01
いとう・しんご singoito2
1
1941年刊行という時代背景を頭に置くと、「信仰だけが未来を確信する」p479、「教会が世の平和を得たいと誘われてはならない。世の平和は真の平和ではなく、たかだか死の平和であるにすぎない」p497、(イエスの磔刑について)「それはまた現在の安全のために自分の未来を放棄する世に対する審きでもある」p531などの言葉が胸に刺さる。1300ページもある大部だが、半分は原注。カタカナギリシャ語を幾つか知っていれば、言語で読む聖書講座的な楽しみもあって、翻訳聖書で失われた微妙なニュアンスを知ることも楽しみ。2021/05/28
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