内容説明
なぜイエスは「貧しさ」を祝福されたのか。極貧の人びとを慰め励まし、自らへりくだった“霊の乞食”となり、生きる道を示すイエス。「貧しさ」のいまだに絶えない現代にあって、イエスの言葉の謎を問う。
目次
第1章 「貧困」と「貧困者」の実態を探る―謎の言葉への挑戦/問題意識と展望
第2章 「貧しい者は幸い」?!―復元した原伝承からイエスの真意を問う
第3章 「善悪を知る」ことの是非―エデンの園神話は堕罪物語か
第4章 起死回生の弟子批判―イエスの子供祝福物語
第5章 「父なる神」に関して―フェミニスト神学の批判に答える形で
第6章 無宿放浪の人の子―地上のイエスの実像を求めて
第7章 「さかさまの世界」とイエス―象徴的逆転と現実の逆転
第8章 アーモンドと燭台の隠喩
著者等紹介
善野碩之助[ゼンノセキノスケ]
1916年、栃木市に生まれる。1950年、基督教神学専門学校卒業。1950年、日本基督教団上原教会伝道師。1954年、同、佐世保教会牧師。1956-57年、ドイツ・ゲッティンゲン大学に留学。1966年、同、まぶね教会牧師、日本聖書学研究所所員。1984年、隠退。著書:『現代人との対話』(日本基督教団出版局)。訳書:G.ボルンカム『ナザレのイエス』(新教出版社)、J.エレミアス『イエス譬え』(新教出版社)、E.ケーゼマン『イエス最後の意志』(共訳、ヨルダン社)、J.ブリンツラー『イエス裁判』(共訳、新教出版社)
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