感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
amanon
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最初の方は現実の教会の状況に即した説教が目立つため、比較的読みやすいが、待降節にさしかかったあたりから、話の内容がやや抽象的になり、若干読みづらくなったか。それでも、バルト独特の熱い語り口につい引き込まれてしまったが。特に圧巻なのは、「ローマ書1・16」の「わたしは福音を恥としない」という一説を巡って延々と六回に亘ってなされる説教。解説にもあるように、このようなある種の執拗さが、後に『ローマ書講解』を上梓する遠因になったのではないか?と思わせられる。また、アルコール依存症の信者に捧げた説教も心にしみる。2011/02/24
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