目次
1 日本の先住民族―アイヌの人たちとの出会い(アイヌ民族差別;詩を書く;再会;単一民族 ほか)
2 “新”大陸の500年―中南米のこと(新大陸;抵抗の500年;外国人労働者;インド人 ほか)
3 差別に抗した人々―大阪・釜ケ崎の周囲で(大工の子イエス;釜ケ崎共和国の夢;今井数一さんのこと ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひつまぶし
2
著者はアイヌ、中南米、釜ヶ崎の人々との出会いや出来事から、キリスト教や日本人が犯してきた過ちを知るとともに、他者が見る世界の有り様をも知る。アイヌの自然観、コロンビアの先住民の「ボコタ宣言」、そして、チリの歌手ビオレッタ・パラについての証言集に収められているという以下の詩の一節が印象に残った。「相手の喝采を求めるために/私はギターを弾かぬ/確かなものと偽りの間にあるその違いを/私は歌う/そうでないなら私は歌わぬ」。たとえ取り返しがつかなくとも、他者が反省を迫るからこそ、私は知ることができるのだと思う。2021/06/27
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