目次
裁判の経緯と焦点
特養あずみの里裁判を振り返る
解説 医療・介護事故における刑事弁護
ケアの現場から考える「予見可能性」
看護と介護のはざまで
ケアする者のつつしみ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
国士舘大学そっくりおじさん・寺
72
「あずみの里」という老人施設で、おやつの時間に入所者が一人亡くなった。おやつのドーナツを喉に詰めて死んだという判断で、配った看護師が罪に問われた。しかし検証したところ、明らかに窒息はしていなかった。おやつを食べた際に体調に異常をきたして亡くなったのだ。裁判に裁判を重ね、この看護師さんが無実を勝ち取ったのは7年後。看護師さんのこの7年に思いを馳せると、他人事ながら泣きたくなる。しかし最初に「窒息」と判断したその時に、介護の現場の問題が凝縮しているのだ。薄いが隅々まで意義のあるブックレット。おすすめです。2021/06/03
ネギっ子gen
54
【暮らしの中に求められる、ケアの姿】2013年に長野県の特養「あずみの里」で、准看護師が女性入所者をドーナツの誤飲で窒息死させたとして、刑事事件に――。業務上過失致死罪で一審有罪。この判決は、介護や医療の現場を萎縮させるものとして大きな波紋を呼んだが、高裁は一審判決を破棄し無罪に。検察は上告を断念し、無罪が確定。裁判を振り返り、ケアの現場におけるリスクとコミュニケーションのあり方、科学的根拠と法の関係について検証し、ケアとはどういうものかを考えたブックレット。介護関係者やご家族には、ぜひ、読んでほしい。⇒2023/10/10
-
- 電子書籍
- 氷のような夏は恋に溶ける【単話版】(2…