内容説明
金融機関が納得できる信託条項とともに、危険な信託条項・信託もどき事例を多数紹介。信託に関する最新の重要裁判例を踏まえ、信託企画制作者の果たすべき責任について解説。
目次
序論 過渡期を迎えた家族信託契約―家族民事信託を理解していただくために(家族信託契約の大きな役割;過渡期を迎えた家族民事信託 ほか)
第1編 家族信託契約を知る―家族民事信託を利用する人のために(家族信託契約の法制度を知る;家族民事信託の基礎を知る ほか)
第2編 信託の企画制作のための大事な知識―家族信託契約を企画制作する人のために(家族信託企画制作者の持つべき正しい知識;信託企画制作者のしごと ほか)
第3編 銀行等金融機関が納得する信託契約―金融機関において信託口口座を開設するための留意事項と求められる信託条項(金融機関が納得できる信託行為を考える;金融機関をはじめ皆が納得する家族民事信託条項―実際に活用している文例を解説する ほか)
第4編 家族信託契約と任意後見の併用―二つの契約のハイブリッド(任意後見契約との併用の必要性;任意後見契約との併用の留意点など ほか)
著者等紹介
遠藤英嗣[エンドウエイシ]
宮城県生まれ。弁護士。元東京法務局所属公証人(蒲田公証役場)。株式会社野村資産承継研究所研究理事。日本成年後見法学会常任理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ohe Hiroyuki
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家族信託を専門にされている弁護士(元公証人)による実務解説書である。▼家族信託契約とはどのようなものであるかについて懇切丁寧に書かれているので、読み通すと「こういう契約条項は良くないのかな?」という気付きが得られる。▼信託法の概要が書かれておらず、まして民法のことが書かれているわけではないので、「信託契約と遺言とは異なります」といわれても正直ぴんと来ない。まさしく「実務本」である。▼信託は不思議なものだなと思ったが、本書を読んで確かに遺言よりも信託であるべきという考えには一定程度納得したところがある。2024/05/05