内容説明
本書が対象とする半導体デバイス(以下デバイス)はシリコン集積回路(LSI)、パワーデバイス、化合物半導体発光デバイスである。対象とする不具合は不良(製造工程中で不具合になったもの)と故障(使用中か信頼性試験により不具合になったもの)である。対象読者は、半導体デバイスのプロセス・デバイス技術者、信頼性技術者、故障解析技術者、試験・解析・実験担当者、その他技術者全般、大学・大学院生と幅広い層を想定。そのため、基礎から最新情報までと幅広いレベルの内容を網羅している。また、それぞれの分野のある側面を気軽に知ることができるコラムを随所に入れた。さらに、日本科学技術連盟主催の「初級信頼性技術者」資格認定試験に出るような5択問題を第2~4章の末尾に3問ずつ掲載した。
目次
第1章 半導体デバイスの不良・故障解析技術の概要(故障解析の位置づけ;不良解析の位置づけ ほか)
第2章 シリコン集積回路(LSI)の故障解析技術(故障解析の手順と、この8年で新たに開発されたか普及した技術;パッケージ部の故障解析 ほか)
第3章 パワーデバイスの不良・故障解析技術(パワーデバイスの構造と製造プロセス;ウエハ製造プロセス起因のデバイス不良・故障と解析技術 ほか)
第4章 化合物半導体発光デバイスの不良・故障解析技術(化合物半導体発光デバイスの動作原理と構造;化合物半導体発光デバイスの信頼性(半導体レーザの例) ほか)
著者等紹介
二川清[ニカワキヨシ]
1949年大阪市生まれ。大阪大学大学院基礎工学研究科物理系修士課程修了。工学博士。NEC、NECエレクトロニクスにて半導体の信頼性・故障解析技術の実務と研究開発に従事。大阪大学特任教授、金沢工業大学客員教授、日本信頼性学会副会長などを歴任。現在、芝浦工業大学非常勤講師。信頼性技術功労賞(IEEE信頼性部門日本支部)、推奨報文賞、奨励報文賞(ともに日科技連信頼性・保全性シンポジウム)、論文賞(レーザ学会)などを受賞
上田修[ウエダオサム]
1950年大阪市生まれ。東京大学工学部物理工学科卒業。工学博士。1974年‐2005年、富士通研究所(株)にて、半導体中の格子欠陥の評価および半導体発光デバイス・電子デバイスの劣化メカニズム解明の研究に従事。2005年‐2019年、金沢工業大学大学院工学研究科教授。現在、明治大学客員教授。2003年第51回電気科学技術奨励賞(オーム技術賞)、2007年第1回応用物理学会フェロー、2010年APEX/JJAP編集貢献賞(応用物理学会)
山本秀和[ヤマモトヒデカズ]
1956年釧路市生まれ。北海道大学大学院工学研究科電気工学専攻博士後期課程修了。工学博士。三菱電機にてSi‐LSIおよびパワーデバイスの研究開発に従事。現在千葉工業大学教授。パワーデバイスおよびパワーデバイス用結晶の評価技術の研究に従事。北海道大学客員教授、パワーデバイスイネーブリング協会理事、新金属協会シリコン結晶評価技術国際標準審議委員会委員長、新金属協会半導体サプライチェーン研究会副委員長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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