内容説明
『確率のはなし』そして『統計のはなし』を読んでくださった方々から、この調子でさらに一歩すすめて高度難解な手法を解説してくれるなら、かなりの所までついて行けるのだが…ぜひ続編の刊行を、との感想や希望がたくさん寄せられました。本書はこの期待にこたえるべく刊行されました。『統計のはなし』が統計の入門編であるとするなら、本書は統計の応用編ともいえるものです。しかし単なる続編ではなく、独立した1冊の本としてまとめられています。
目次
1 前口上
2 素人探偵ものがたり―推定のはなし、その1
3 名探偵ものがたり―推定のはなし、その2
4 名行司ものがたり―検定のはなし
5 代表選手の言い分を聞く―抜取検査のはなし
6 ばらつきをばらす法―分散分析のはなし
7 総身に知恵はまわるのか―相関と回帰のはなし
8 複雑さをばらす法―多変量解析のはなし
9 なんでも数字で表わす法―数量化のはなし
付録
付表
著者等紹介
大村平[オオムラヒトシ]
1930年秋田県に生まれる。1953年東京工業大学機械工学科卒業。防衛庁空幕技術部長、航空実験団司令、西部航空方面隊司令官、航空幕僚長を歴任。1987年退官。その後、防衛庁技術研究本部技術顧問、お茶の水女子大学非常勤講師、日本電気株式会社顧問などを歴任。現在、(社)日本航空宇宙工業会顧問など。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mittaka
1
t分布、χ^2分布、F分布を何の区間推定に使うか理解。1)t分布は平均値の区間推定(標本からXbarとsを計算し、t分布表からt値を読む) 2)χ^2分布はσの区間推定(標本からXbarを計算し、χ^2分布表から区間を読む) 3)F分布は分散の比(標準偏差の比)の区間推定 ※F分布表は右すその面積が0.05になるFの値。左すそが0.05(=右すそが0.95)になるFの値は計算する OC曲線(検査特性曲線)やAOQ曲線(Average Outgoing Quality Curve)の確率説明に感心した。2020/03/27
J. Tamura
1
統計学の技術について、実例を用い簡潔に紹介している本。内容は推定・検定・抜取検査・分散分析・回帰分析・多変量解析と、300ページ弱という少ない紙幅にもかかわらず網羅的に取り上げられており、統計学がどのように社会で使われているのか、その全体像を容易に見ることができる。ただ、本書はあくまで統計学的手法を紹介することが目的であって、テクニックをものにするには別途専門的な勉強が必要である。次は多変量解析のはなしに入る予定。2019/05/25
まんまるまる亭
1
「統計のはなし」が名著だったので、続編である本書を読んだ。検定や回帰を扱う。やっていることは分かるのだが、流石に、これらは演習問題を解かないと身につかないなと思った。「統計のはなし」と知識が重複するところがあるが、結局、多くの教科書は、知識が重複するからといって、母集団推定と検定や回帰を一緒くたにして説明しようとするから、学習が難しくなるのだろなと思った2016/01/17
八木
1
最初にこっち読んでから統計のはなしに戻りました。理解はしやすいですが、本当に一からやりたい人は統計のはなしから読んだ方がいいかも。2015/04/06
kenkon
1
統計のはなしから発展した内容を扱うが、かぶるところもある。統計のはなしを読めばスムーズに読み進められる2013/11/28