内容説明
本書は、品質保証を基盤とした信頼性を広く学ぼうとする経営者をはじめ管理者・技術者および学生を対象として執筆された入門テキストである。ここでは、新しい時代の要請に応えるために、とくに製造物責任(PL)やリコール問題という安全性に関する品質保証課題や、重大事故・故障の未然防止のための科学的管理技術の手法などを、信頼性工学の立場から平易に解説している。また、“信頼性とコストのトレードオフ”、つまりコスト低減のためには信頼性の代償を要するという一般通念に対して、本書では、品質保証の源流段階において適切な対策を講ずることこそが、信頼性を向上させ同時にコストを低減する道であるという考え方に立ち、TQMに立脚した品質保証について論述している。
目次
第1部 品質保証(品質管理(TQM)を基盤とした品質保証
品質管理の発達と品質保証の誕生
品質保証の二つの課題―製造物責任とリコール問題と品質保証の体系
品質保証における信頼性の課題と再発・未然防止の活動)
第2部 信頼性入門(信頼性の基本事項;信頼性解析の基礎;信頼性管理技術の手法―FMEA,FTAとDR)
第3部 信頼性工学の方法(信頼性のための工学的手法―信頼性試験と故障解析;信頼性の二つのモデル―限界・耐久モデルと寿命分布のモデル;寿命データ解析;保全性官理)
著者等紹介
真壁肇[マカベハジメ]
1928年東京に生まれる。1951年東京工業大学卒業(応用数学コース)。現在、東京工業大学名誉教授。工学博士
鈴木和幸[スズキカズユキ]
1950年東京に生まれる。1979年東京工業大学大学院博士課程修了。現在、電気通信大学システム工学科教授。工学博士
益田昭彦[マスダアキヒコ]
1940年神奈川県に生まれる。1962年横浜国立大学工学部電気工学科卒業。1962年~1999年日本電気(CS品質推進部主席技師長で退職)。1999年電気通信大学大学院博士後期課程(情報システム運用学専攻)修了。現在、帝京科学大学理工学部教授。博士(工学)
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