内容説明
親に「読み聞かせ」をしてもらった記憶は一生消えない、たくさんの本を読んでもらった子どもは語彙が豊富など、子どもの心と言葉の成長に「読み聞かせ」がなぜ大切なのかを解説。家庭や教室などでの事例を紹介。幼稚園・小学校の教員、司書教諭、学校司書、公共図書館司書、ボランティアなどにアンケートを実施。「経験の中で子ども達の反応が良かった本」「手応えを感じた本」を収録。「読み聞かせ」を行った場面、対象年齢・学年、子どもたちの反応などの回答も掲載。
目次
解説編(なぜ「読み聞かせ」をするのか;読み聞かせを分類する;「読み聞かせ」と「ひとり読み」はまったく別物と考えたほうがよい;学力との関連;シーン1 家での読み聞かせ;子どもを本嫌いにしないために;ひげうさぎ先生の取り組み;シーン2 教室での読み聞かせ;読み聞かせボランティアはどうしたらよいか;関東学院小学校での取り組み)
ブックガイド編
著者等紹介
岡崎一実[オカザキカズミ]
関東学院小学校校長
野口武悟[ノグチタケノリ]
専修大学文学部・大学院法学研究科教授、放送大学客員教授。一般社団法人日本子どもの本研究会(JASCL)会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美紀ちゃん
35
ブックガイド編は情報量が多い。比較的新しい絵本も紹介されていて良い。解説編は、司書の立場から読んだので、だいたい把握している内容だった。読み方が上手だけれど本をあまり知らない人と、読み方が下手だけどたくさん本を知っている人は、どちらが面白いか。児童生徒に聞くと、圧倒的に後者。読み聞かせボランティアの人にお願いしたい。上手に読む練習はいらないから、たくさんの絵本にふれて、たくさんの中から好きな話を選ぶ方が、よほど子供のためになる。ワンパターンではなく良い本を数多く探してほしい。2020/09/09
chiaki
34
絵本への知識や引出しがなく、読み聞かせの実践歴が浅すぎる私にとってはまさに、こんな1冊待ってました的良書でした!幼稚園や小学校教諭、学校司書、公共図書館司書、ボランティアの方など、読み聞かせ経験のある方がおすすめするブックガイドは、厳選されている上に、どのような対象者に向けて、どのような場面で読んだか、どのような反応が得られたか等が掲載されていて非常に参考になる!巻頭の解説編も面白い。読み聞かせもひとり読みも、たった5分でいいから継続が何より大切!「聞く・話す・読む・書く」のピラミッド構造も興味深かった。2019/12/02
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
15
ブックガイドも参考になったのですが、読み聞かせボランティアとして学校での読み聞かせは難しいという項目に関心がありました。読み聞かせボランティアを否定するのではなく、きちんとした準備や学校との情報交換がないと難しいというもの。これは学校だけでなく図書館などのおはなし会でも言えることですが、読むだけの準備(個人の練習)だけでは難しいものです。状況によって変更したりと臨機応変に対応できる準備もしておかなくてはなりません。改めて考えるきっかけができました。2020/03/13
ララ
4
読み聞かせの目的は読み聞かせ。物語、場、時間の共有が大切、という解説は、とても共感した。ブックガイドは400冊以上のボリュームで、とても役立ちそう。2022/03/05
はなびや
3
確かに学校においてすべての先生が読み聞かせを行うことができる環境にあるなら、あえての読み聞かせボランティアは必要がないと思える。2022/06/09