出版社内容情報
記録の長期保存の専門家アーキビストからの警鐘
■電子記録はそのままでは長くもたない。100年後に“記録の暗黒時代”だったと言われるかもしれない。
■世界のアーキビストたちの問題提起により、電子記録の長期保存のための研究が各地でさまざまに行われています。
■その世界的な動向、各国の取り組みを解説するとともに、ほとんど手つかずの日本の現状も紹介しています。
―内 容 ―
第1部 電子記録時代の到来
消えた「電子保存」 携帯メールのメタデータ
第2部 電子記録保存の技術要件
Eメールのアーカイビング欧米比較 米国NARAの電子記録アーカイビング
第3部 長期保存性への疑問
「記録の暗黒時代」 IT時代は未来に何を残せるか危機に瀕する世界の記録
第4部 保存のためのとり組み
電子記録の法令は・・・ スイスのケーススタディ DLMフォーラム 技術から実務へ 日本の行政情報化の進展
第5部 国際的活動動向
アジア各国における保存の取組み InterPARESプロジェクト 北欧国際プロジェクト 国際資料研究所のアンケート調査 2001
第6部 電子記録のアーカイビング
現代の情報セキュリティと電子記録の長期保存 電子記録のアーカイビング-デンマークの政策 日本の動向
終章 情報アクセス権確保はアーキビストの使命
付 録
内容説明
現代は未来からみたら記録の暗黒時代?電子記録はそのままでは長くもたない。“デジタル化”と“記録を保存すること”は同一ではない。世界規模で、電子記録の長期保存=アーカイビングは大問題とされている。本書では、国内外のアーキビストによる電子記録の長期保存についての見通しや研究動向をわかりやすく解説。
目次
第1部 電子記録時代の到来
第2部 電子記録保存の技術要件
第3部 長期保存性への疑問
第4部 保存のためのとり組み
第5部 国際的活動動向
第6部 電子記録のアーカイビング
終章 情報アクセス権確保はアーキビストの使命
著者等紹介
小川千代子[オガワチヨコ]
CA。1971年東京都立大学人文学部卒業。カール・ツァイス株式会社、ベーカー&マッケンジー法律事務所、東京大学百年史編集室、国立公文書館の勤務を経て1993年アーカイブ専門コンサルタント事務所、国際資料研究所を設立、現在に至る。1989年、CA米国アーキビストアカデミー公認アーキビスト(5年ごとに認定更新)の資格を取得、2回の資格更新を経て2001年11月同チャーターメンバーの称号を得る。現在、学習院大学・東京学芸大学・静岡大学・中央大学の講師としてアーカイブを講じる。全国歴史資料保存利用機関連絡協議会副会長、ICA/SPA国際文書館評議会専門家団体部会運営委員、記録管理学会副会長、情報保存研究会役員
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